\ 公式LINE登録は完全無料 /
今すぐお友達になる公式LINE限定で、土木施工管理技士試験対策のプレミアム記事を公開中
「出来形」 と 「出来高」 って何が違うんですか?
出来形は工事目的物が完了した部分のことです。
では、 出来高とはどういう意味ですか?
出来高とは、 出来形を金額に換算したものです。
・出来形って何のことかわからない
・出来高って何のことかわからない
・どんな風に使うのが正しいのかわからない
こんな悩みを解決します。
出来形について
出来高について
出来形と出来高を使った例
この記事では意外と知っているようで間違えがちな 「出来形」 と 「出来形」 の本当の意味について解説しています。
これを読み終えれば間違えずに「出来形」と「出来高」という言葉をつかえるようになれます。
執筆者
当サイトの運営者ぜねたの詳しいプロフィールは、コチラです。
また、土工事については[土工事とは?一級土木施工管理技士が徹底解説]についてはこちらで詳しく解説しています。
出来形の読み方は、「できがた」
ですよね?
「できがた」であってます。 出来形管理は新人の大事な仕事です。
出来形は 「できがた」 と読み 工事の施工が完了した部分のことをいいます。
工事は工期の長さも異なれば、工種の数も大小様々です。
工事目的物の作成以外にも、 構造物掘削や仮設備が構築されていきます。
工事目的物となる土木構造物以外にも、掘削工や仮設工 基礎工などの工種が完了していれば、完成した部分は 「出来形」です。
建設業では工事が完成後だけではなく、出来上がった部分は 「設計図書通りなのか」 「管理基準を満たしているのか」を確認して記録に残します。
写真に残し、場合によっては監督員の立会検査を受けます。
発注者が示す図面に従い、形状寸法は規格を満たすように工事を進めていくことを「出来形管理」 と言います。
施工管理業務の中でも、大切な管理項目です。
また、発注者が立会い検査を行うことを「出来形検査」 と言います。
国交省では基本的には自主で写真を撮り、 NEXCO の工事では都度立会い検査を受けました。
出来形を使った例文を紹介します。
例:出来形
この工事目的物の出来形は規格を満たしています。
この工事で構築した構造物の寸法、形状は発注者の基準を満たした構造物である。という意味になります。
出来高の読み方って、 “できだか” であってますか?
“ できだか” です。 意味を間違えている方がいるので、しっかりと確認しましょう。
出来高とは 「できだか」 と読み、 工事が完了した部分を金額に換算したものをいいます。
「出来高何%」というと、工事全体の請負金額を完了した部分の工事金額で割ったものです。
出来高= (完了した部分の工事金額) / (工事全体の請負金額)
あくまで金額ベースなので、お間違えなく
そもそも、「なぜ出来高と言う言葉が建設業であるのか」 と言うと、工事の請負契約は民法上の契約と 「支払い」についての取り扱いが異なるからです。
特に長期間にわたる工事の場合、 工事完成後の支払だけでは請け負った会社の資金繰りが苦しくなることも考えられます。
出来高払いとすることで、リスクやコストを分散することができるため、 とても理にかなった制度です。
民法では、「請負代金は仕事の完成に対して支払われるもの」 となっています。
民法上の請負契約であれば、 代金の支払いというものは目的物が完成した後です。
民法 第六百三十三条
報酬は、 仕事の目的物の引渡しと同時に、 支払わなければならない。
しかし、 建設業法では工事代金の支払時期は「契約書ごとに支払時期を記載すること」 となっています。
数年、下手したら数年に及ぶ長期にはわたる工事がある建設業については、民法の一般原則によらず工事の途中でも支払が行われます。
建設業法 第十九条
建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従って、 契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
一.工事内容
二.請負代金の額
三.工事着手の時期及び工事完成の時期
四.工事を施工しない日又は時間帯の定めをするときは、その内容
五.請負代金の全部又は一部の前金払又は出来形部分に対する支払の定めをするときは、その支払の時期及び方法
公共工事の契約書となる 「公共工事標準請負契約約款」 では、 部分払いの項目がしっかりと定められています。
自治体によって異なりますが、概ね以下の割合で工事代金の支払いは行われます。
工事代金の支払時期
受注時 4割
中間前払い 2割
しゅん工 4割
受注時の前払い金だけでなく、 中間前払い金と言うのが 「出来形部分に対する支払い」です。
自治体によって、 中間前払い金の導入状況は異なりますが、概ね次の要件を満たしている場合、発注者の認定を受けたうえで、 請求することが可能となります。
条件
■ 当初の前払金が支出されていること
■工期の2分の1を経過していること
■工期の2分の1を経過するまでに実施すべき作業が行われていること
■工事の出来高が請負金額の2分の1以上に達していること
つまり、 中間前払い金を払うために、 「工事がどれだけ進捗しているのか」 というのを一言で表すと出来高になります。
例: 出来高
この工事における先月分の出来高を支払う
この工事において契約した工事代金のうち、先月に構築した構造物の支払を行います。という意味になります。
「出来形」と「出来高」の言葉の意味が正確に理解できたと思います。
出来形とは 出来形は工事目的物が完了した部分のこと
出来高とは、工事の完了部分を金額で表したもの
建設業という特殊な環境で生まれた考え方です
以上、出来形と出来高の違いについて解説しました。
この記事が気に入ったら
フォローしてね!
『つちとき』にコメントする