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この記事ではコンクリート標準示方書に書かれている内容を中心にコンクリートの材料である骨材について解説します。
コンクリートの骨材について
ここでは、コンクリートの材料の骨材について解説します。
・つちとき管理人
・元準大手ゼネコン勤務の土木技術者
・一級土木施工管理技士
・技術士の資格取得を目指して現在勉強中
【携わった工種】
道路土工、トンネル、PC上部工、橋梁下部工事
骨材はコンクリートの体積の約7割を占め、コンクリートの諸性質に及ぼす影響は大きいです。
良い品質の骨材は堅硬、かつ物理的・科学的に安定していて、適度な粒度・粒径で、不純物・塩分等の有害量の無いものです。
一般的なコンクリートの容積比
W/C(%) | 空気量(%) | 水(kg/m3) | セメント(kg/m3) | 細骨材(kg/m3) | 粗骨材(kg/m3) | s/a(%) |
---|---|---|---|---|---|---|
55 | 4.5 | 165 | 300 | 814 | 1012 | 45 |
骨材の密度は絶乾密度と表乾密度が使用されます。
吸水率
骨材品質の判定基準は、骨材の内部の空隙の大小に左右されます。
吸水率が大きい骨材を用いるとスランプの変動、乾燥収縮、凍害なとが大きくなります。
吸水率(%)=吸水量/絶乾状態の質量×100
表面水の表乾状態の骨材質量に対する割合。
表面水率(%)=表面水量/表乾状態の質量×100
単位容積質量(kg/ℓ)
容器の単位容積あたりの容器に満たした骨材の絶乾質量
容器に骨材を満たした場合に、容器中に占める骨材の容積の割合を百分率(%)で表したもので、粒形が球に近いほど実績率は大きくなります。
骨材の粒度が適当であれば、最大寸法が大きいほど、単位容積質量は大きく、実績率が高いです。
粗骨材の最大寸法
質量で骨材の90%以上が通るふるいのうち、最小寸法のふるいの呼び寸法を最大寸法と呼びます。
一般には最大寸法が大きいほど、単位水量、単位セメント量を少なくでき、水和熱や乾燥収縮の面から利点が多いです。
質量で10%は、通過していない寸法の骨材がはいってるということです。
JIS A 1102のふるい分け試験には17種類のふるいを用います。
#100、#80、#60、#50、#40、#30、#25、#20、#15、#10、#5、#2.5、#1.2、、#0.6、#0.3、#0.15、#0.075
粗粒率の計算には、10種類のふるいを用います。
#80、#40、#20、#10、#5、#2.5、#1.2、、#0.6、#0.3、#0.15
粗粒率が大きいということは、一般的には粒度が粗いということです。
細骨材の粒度はコンクリートの空気量、ブリーディング、ワーカビリティーや圧送性に及ぼす影響が大きいです。
骨材中の不純物および有害物の作用のうち代表的なものは以下のとおりです。
フミン酸やタンニン酸などの量が多いと、コンクリートの凝結や効果を妨げ、強度や耐久性を低下させます。
粘土塊
コンクリート中に弱点をつくり、強度や耐久性を低下させます。
0.075mm以下の粒子泥分と石粉が対象。泥分は単位水量の増加等の悪影響。
石粉は適量であるとフレッシュコンクリートおよび硬化コンクリートの改善効果があります。
塩化物の許容量
細骨材の絶乾質量に対するNaclの割合で示します。
コンクリート標準示方書では、0.04%以下と決められています。
砕石および砕砂
粒度、粒形、微粒分などが問題点としてあり、コンクリートのワーカビリティーに及ぼす影響が大きいです。
砕石、砕砂の粒径を判定するための実績率。
砕石は20〜10mm24kgと10〜5mm16kgを混合したもの、また砕砂は2.5mm〜1.2mmのものを試料として用いる。
軽量骨材
コンクリートの単位体積質量を小さくする効果から使用される骨材です。
廃コンクリートを破砕、表面処理して製造したリサイクル骨材。
骨材中に含まれるモルタル量に応じてH・M・Lに分けられます。
再生骨材H(高品質)は破砕、摩砕、分級などの高度な処理を行って製造した骨材で、レディーミクストコンクリートにも使用できる。
再生骨材M(中品質)および再生骨材L(低品質)は、JIS A 5308に規定されるレディーミクストコンクリートに使用できません。
項目 | 砂利 | 砂 |
---|---|---|
絶乾密度(g/cm3) | 2.5以上 | 2.5以上 |
吸水率(%) | 3.0以下 | 3.5以下 |
粘土塊量(%) | 0.25以下 | 1.0以下 |
微粒分量(%) | 1.0以下 | 3.0以下 |
有機不純物 | – | 同じ、または淡い |
柔らかい石片(%) | 5.0以下 | – |
石灰・亜炭などで密度1.95g/cm3の 液体に浮くもの | 0.5以下 | 0.5以下 |
塩化物量(Naclとして)(%) | – | 0.04以下 |
安定性(%) | 12以下 | 10以下 |
すり減り減量(%) | 舗装35以下 ダム40以下 | – |
項目 | 砕石 | 砕砂 |
---|---|---|
絶乾密度(g/cm3) | 2.5以上 | 2.5以上 |
吸水率(%) | 3.0以下 | 3.0以下 |
安定性試験における 損失質量分率(%) | 12以下 | 10以下 |
微粒分量(%) | 3.0以下 | 9.0以下 |
以上、コンクリートの材料である骨材についてコンクリート標準示方書に書かれている内容を中心に解説しました。
『コンクリート標準示方書[施工編:施工標準]』
『ネビルのコンクリートバイブル』
『コンクリート技士・主任技士試験対策』
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