丁張って何ですか?
工事で切盛土の際に使用する基準となる仮設の構造物です。
丁張ってどーやってかけるのですか?
丁張の種類によってかけ方が異なるので、詳しく解説します。
- 丁張ってどうやってかけるの!?
- 土木の工事で必要な丁張を知りたい
- 土木の工事でもっと効率的に丁張をかける方法を知りたい
こんな悩みを解決します。
丁張をかける方法
丁張とは何か【詳しく解説】
丁張をかける理由
この記事では、土工事の基本である丁張のかけ方について解説します。
読み終えれば、土木の工事で必要な丁張について理解できて、円滑な現場管理ができるようになります。
執筆者
一日中何十本と丁張をかけた1級土木施工管理技士の元ゼネコンマンが、土木の工事で必要な丁張について解説します。
なお、丁張で必要な道具については、[丁張の道具7選]で詳しく解説しています。
丁張りのかけ方はこれでバッチリ!【土木工事】
先輩から「明日は丁張かけるぞ」って言われました。
それでは、丁張のかけ方を確認しましょう。
一つ一つ解説するので確認していきましょう。
土木工事の丁張のかけ方①トンボ、門型丁張
この二つは基本的に大きく変わりはしないので一緒に解説します。
トンボの場合はスプレー、門型の場合は釘や、鋲で位置を出します。
なるだけ垂直になるように打ちましょう
レベルで杭頭の高さを測定します。
かりの高さを決めて貫板を水平に設置します
トンボや門型の丁張の役割として”現場に位置と高さを示す”ことです。
杭を打った位置の設計の高さがわかれば大丈夫です。
少々不格好でも大丈夫です。
側溝用の丁張については、[側溝用の丁張りを元ゼネコンマンが解説!]で詳しく解説しています。
土木工事の丁張のかけ方②法丁張(切土)
他の丁張も同じですが、法丁張も事前の準備が大切です。
- 法肩の位置(座標)、高さ(EL)
- 法尻の位置(座標)←向きを確認するため(私は1.0mくらい離れた位置を出してました)
- 法尻の高さ(EL)
あとで向きも大切になるので、向きを示す位置も出しておきましょう。
水平貫を法肩の高さから500かりくらいの位置にするとラクです。
法丁張には必要な情報を記入します。以下の内容が一般的な内容です。
- 法肩までいくつ下がりか(〇.〇m下 法肩)
- 法尻までいくつ下がりか(〇.〇m下 法尻)
- 法長がいくつか(SL=〇〇m)
- 法面の勾配(1:〇〇)
基本がわかれば後は繰り返し丁張をかけることで早く正確に丁張をかけることができるようになります。
何事も経験ですね。
法面丁張について、[法面には法丁張!丁張りを元ゼネコンマンが解説!]で詳しく解説しています。
また、地山については[地山とは?元ゼネコンマンの1級土木施工管理技士が徹底解説]で詳しく解説しています。
丁張って何?土木の工事では必須
よく考えると丁張ってなんでしょうか?
丁張とは現場で”位置、高さ”を示す仮設の工作物です。
私が最初に配属された現場は土工事の現場だったので毎日丁張えおかけてばかりでした。
丁張と一口にいってもいくつか種類があるので簡単に紹介します。
土木工事の丁張①トンボ
一番簡単な丁張で、蜻蛉のような形をしていることから”トンボ”と呼ばれます。
土工事の仕上がり面や、法肩など位置と高さを示したいときに使います。
土木工事の丁張②門型丁張
側溝などを据えるときに用いる丁張で、門の形をしていることから門型丁張と呼ばれます。
横にかかる抜き板に釘を打ち位置を示します。
側溝用の丁張については、[側溝用の丁張を元ゼネコンマンが解説!]で詳しく解説しています。
土木工事の丁張③法丁張
法面の位置と向きを示す丁張で、かけるのに一番難易度が高い丁張です。
その分手間も多くかかって正直めんどくさいんですよね。
法丁張の重要な要素として”向き”もありますので、位置だけでなくあり”方向”もしっかりと位置を出しましょう。
なお、法面の勾配については、[法面の安定勾配とは!?5秒で解決!]で詳しく解説しています。
丁張と一口に言っても種類はたくさんある
土木の工事で丁張をかける理由とは?
なんで丁張が必要なのかわかりますか?
先輩から丁張をかけろって言われたから・・・
作業員さんから丁張がないと仕事ができないと言われたから・・・
若手のころは指示に従って行動するのは間違ってはいません。
しかし理論的に"丁張が必要な理由"を理解することで、さらに円滑な現場管理がでるようになります。
あなたもいつか人に教える立場になりますよ!
丁張をかけるのにもいくつか理由があります。
- 現場で”誰がいつ見てもわかる”ように具現化する
- 他の丁張や現在できている構造物と比較して”確認ができる”
- 丁張をかけることで、その現場から離れて”別の作業ができる”
それぞれ詳しく見ていきましょう。
土木の工事で丁張をかける理由①現場に可視化する
丁張をかけることは「現場に設計の”位置、高さ”を落とす」ことです。
なので、丁張は工事目的物をつくるための手段として、人に指示を出す際に利用するものです
そこでこんな例を挙げます。
- 口頭で、位置、高さの説明をする
- 現場に位置、高さを出して口頭で補足をして説明をする
これは極端な例ですが、2つ目の方がわかりやすいですよね?
そのためにも丁張は必要なんです。
現場監督の仕事については[現場監督の仕事!現場経験7年の元ゼネコンマンが徹底解説]で解説してます。
土木の工事で丁張をかける理由②容易に確認(チェック)ができる
現場で一番怖いのは”間違ったもの”を作ることです。
それを防ぐため位置や高さの墨を出したり、丁張をかけたら、別の角度、方法で確認することが大切です。
墨を出したり、高さを出したら別の方法で確認しますよね?
ダブルチェックを行うことで、大失敗を大幅に減らすことができます。
しかし、確認をするのも時間がかかるので、何度も確認することは難しいですよね?
丁張をかけて実際に作る位置や高さを可視化することで、目視での確認やチェックがしやすくなります。
また、間違った丁張をかけていた場合に自分は気が付かなくても、同僚や上司が異変に気が付いてくれるかもしれません。
間違ったものさえ作らなければ、大きな失敗につながらないので、ダブルチェックは大事なことです。
土木の工事で丁張をかける理由③別の作業する時間を作れる
現場での施工管理の方法として、法丁張以外は現場につきっきりでいることが可能であれば、わざわざ丁張をかける必要はないと思っています。
常にその現場にいて、必要な位置を光波で出して、レベルで高さを当たることで、必要な位置も高さもわかります。
法面のカットの場合には丁張は必要です。
現場監督はそれ以外の作業もある担当しているため、”一つの作業につきっきり”というのは現実的な時間の使い方ではないですよね?
丁張をかけることで、その場を離れても丁張通りに現場を進めてもらえば、問題なく現場は進みます。
現場監督が忙しい理由は[【ゼネコンで働く】ゼネコンって激務なの!?実情を元ゼネコンマンが徹底解説]で解説してます。
土木の工事における丁張のかけ方【まとめ】
土木工事で必要な丁張のかけ方について簡単に解説しました。
丁張をかけた後は別の方法で丁張があっているか必ず確認することが大切です。
丁張のかけ方は4つのステップで簡単にかけられる
丁張をかけることで時間を有効に使える
丁張をかけることで視覚的に現場を確認することができる
以上、土木工事の基本である丁張のかけ方について解説しました。
追伸
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