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この記事ではコンクリート標準示方書に書かれている内容を中心にコンクリートの材料であるセメントと水について解説します。
ここでは、コンクリートの材料のセメントと水について解説します。
・つちとき管理人
・元準大手ゼネコン勤務の土木技術者
・一級土木施工管理技士
・技術士の資格取得を目指して現在勉強中
【携わった工種】
道路土工、トンネル、PC上部工、橋梁下部工事
JISに品質が規定されたセメントは、ポルトランドセメント(JIS R 5210)、混合セメントである高炉セメント(JIS R 5211)、シリカセメント(JIS R 5212)およひフライアッシュセメント(JIS R 5213)、ならびにエコセメント(JIS R 5214)がある。
コンクリート標準示方書[施工編:施工標準]
ポルトランドセメント | 普通・早強・超早強・中庸熱・低熱・耐硫酸塩の6種類 |
ポルトランドセメント (低アルカリ形) | 普通・早強・超早強・中庸熱・低熱・耐硫酸塩の6種類 |
高炉セメント | A種(5を超え30%以下)・B種(30を超え60%以下)・C種(60を超え70%以下) |
シリカセメント | A種(5を超え10%以下)・B種(10を超え20%以下)・C種(20を超え30%以下) |
フライアッシュセメント | A種(5を超え10%以下)・B種(10を超え20%以下)・C種(20を超え30%以下) |
エコセメント | 普通・速硬の2種類 |
日本で使用されるセメントは、普通ポルトランドセメントと高炉セメントB種がほとんどを占めていて、セメント全体の使用量の90%以上となります。
クリンカーにせっこうを3〜4%程度加えて粉砕したものがポルトランドセメントです。
石灰石と粘土を主成分とする原料(セメント1tの製造につき、石灰石1,100kg、粘土200kg、珪石・鉄原料等100〜200kg)を高温(1450℃)で焼成してできるもの
酸化カルシウム(CaO)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化第二鉄(Fe2O3)が主要化学成分です。
それぞれが互いに結合し、クリンカーの組成化合物を生成しています。
セメントクリンカの特性は以下のとおりです。
記号 | 水和反応速度 | 強度 |
---|---|---|
C3S(エーライト) | 比較的早い | 28日以内の早期 |
C2S(ビーライト) | 遅い | 28日以後の長期 |
C3A(アルミネイト) | 非常に速い | 1日以内の早期 |
C4AF(フェライト) | かなり速い | 強度にほとんど寄与しない |
高炉セメント
A種(5を超え30%以下)・B種(30を超え60%以下)・C種(60%を超え70%以下)
シリカセメント
A種(5を超え10%以下)・B種(10を超え20%以下)・C種(20%を超え30%以下)
フライアッシュセメント
A種(5を超え10%以下)・B種(10を超え20%以下)・C種(20%を超え30%以下)
都市ごみの焼却灰等の廃棄物を主原料とした資源リサイクル型のセメント。
製品1tにつき廃棄物を乾燥ベースで500kg以上使用するセメントです。
セメントは一般に7袋以下の積上げての貯蔵が可能です。
また、床面、壁のどちらからも30cm以上あけて、通風を避けて防湿も必要となります。
粉末度:比表面積が大きいほど細かい
一般的には、比表面積が大きいほど強度の発現は早く、水和熱は高く乾燥収縮は大きいです。
凝結:セメントに水を加えて練り混ぜてから、ある時間を経た後、水和反応によって流動性を失い、次第に硬くなる現象。
完全水和に必要な水量はセメント量の約40%です。
40%の内訳として、25%程度がセメントと化学的に結合し、15%程度がゲル水として吸着されます。
水和熱
セメントの水和反応は発熱反応で、この発熱を水和熱と呼びます。
マスコンクリートは水和熱が小さいことが要求されます。
材齢 | 中庸熱ポルトランドセメント | 低熱ポルトランド |
---|---|---|
材齢7日 | 290 J/g未満 | 250 J/g未満 |
材齢28日 | 340 J/g未満 | 290 J/g未満 |
せっこうの作用:せっこうを添加するとC3Aの水和反応が抑制され、セメントの急結を防止することができます。
上水道水、上水道以外の水(河川水、湖沼水、井戸水、地下水、工業用水など)および回収水(上澄水、スラッジ水)に区別される
上水道水は特に試験を行わなくても使用することができます。
上下水道と回収水については、品質基準が定められています。
2種類以上の水を混合して用いる場合は、それぞれの品質基準に適合していることが必要です。
回収水は、セメントから析出する水酸化カルシウム等を含むアルカリ性の高い上澄水と、スラッジ固形分を含むスラッジ水に分けられます。
大部分が水和生成物で、一部骨材微粒子。
スラッジ水においてはスラッジ固形分率は3%(単位セメント量に対するスラッジ固形分の質量)を超えてはいけません。
スラッジ水を使用すると、コンクリートの粘性が増加したり、AE剤が使用量が増加する傾向にあります。
海水は一般に練混ぜ水として使用してはならない
海水を使用すると、
以上を確認した上で用いる必要があります。
用心鉄筋やセパレーターを配置していない無筋コンクリートの場合には、海水を用いることでコンクリートの品質に悪影響がないことを確認した上では、練混ぜ水として使用しても良いこととなっています。
以上、コンクリートの材料であるセメントと水についてコンクリート標準示方書に書かれている内容を中心に解説しました。
『コンクリート標準示方書[施工編:施工標準]』
『ネビルのコンクリートバイブル』
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