
いも継手って何ですか?

いも継手は重ね継手の一種で、基本は避けるべき配置です。

いも継手は何がダメなんですか?

弱点となる継手が一箇所に集中するため基本は避けます。
- いも継手ってなに?
- いも継手って何がダメなの?
- 鉄筋の継手っていも継手以外には何があるの?
こんな疑問を解決します。
いも継手について
いも継手がよくない理由
継手同士をずらす距離
この記事では、同一断面に鉄筋の継手位置が集中する「いも継手」について解説しています。
これを読み終えれば、「いも継手」がどんなもので、なぜよくないのか理解できます。
執筆者

1級土木施工管理技士の元ゼネコンマンが「いも継手」について解説します。
また、現場監督おすすめの道具については[現場監督の持ち物7選!現場で役立つ便利グッズを現場経験7年の元ゼネコンマンが徹底解説!]で詳しく解説しています。
いも継手とは!?


現場で「いも継手」はだめだと言われました。

基本は避けるべきとされています。
いも継手とは、「部材の同じ断面の同一の箇所に設けられた鉄筋の継手のこと」です。


継手箇所に何らかの予定外の応力が発生した場合に、継手箇所が一箇所に固まっていると全て壊れる可能性があります。
しかし、継手の位置を相互にズラすことで継手の箇所が全て壊れることを防ぐことができます。
継手の位置を相互にずらした千鳥配置が原則です。
いも継手を避けるべき理由とは!?


鉄筋の接手は、部材の弱点にならないようにする必要があります。
鉄筋の接手は構造物の弱点とならないようにするために、
- 一断面に集中させない
- 応力が大きい位置では鉄筋の接手を設けないことが望ましい
とされています。
同一断面に設ける継手の数は2本につき1本以下とし、継手を同一断面に集めないことを原則とする。
土木学会コンクリート委員会コンクリート標準示方書改定小委員会 2011年『コンクリート標準示方書(設計編)』土木学会(P345)
いも継手を避けるために継手の位置をずらす

継手同士は互いに鉄筋径の25倍をズラすとなってます。
継手を同一断面に集めないため、継手位置を軸方向に相互にずらす距離は、継手の長さに鉄筋径の25倍以上を加えた長さ以上を標準とする。
土木学会コンクリート委員会コンクリート標準示方書改定小委員会 2011年『コンクリート標準示方書(設計編)』土木学会(P345)
接手が一断面に集中すると、その部材の強度が低下するおそれがあります。
また、重ね接手の場合は特に継手が一断面に集中することで、この部分のコンクリートの行きわたりが悪くなりコンクリートが充填されずらくなります。
いも継手はコンクリート標準仕様書で原則避けるべきとされています。
いも継手は避けるべき?継手について


「鉄筋の継手」とは、2つの鉄筋を1つに繋げることです。
構造物の大きさに応じて鉄筋の長さを調整し、搬入できて組み立てることができる長さに鉄筋を切断し加工して現場に搬入します。
組み立てる際にもあまりに大きく太く長い鉄筋は組み立てられません。
- 重ね接手
- 圧接接手
- 機械式接手
なお、鉄筋の継手については[3分で分かる鉄筋の継手!一級土木施工管理技士が徹底解説!]で詳しく解説しています。
いも継手も大切ですが、そもそも鉄筋とは!?

鉄筋はJISで定められており、正式には「鉄筋コンクリート用棒鋼」という名称です。
その中で、鉄筋の最大長さが決まっています。
製品と組立の都合上、継手は必要不可欠
【まとめ】
鉄筋の継手で避けるべきである「いも継手」について解説しました。
設計の都合状やむを得ない場合はありますが、基本は避けるべきとされてる理由が理解できたと思います。
いも継手は同一断面に鉄筋の継手が集中する状態
継手は部材の弱点となる可能性があるため、鉄筋の継手は相互にずらすことが原則
継手同士は互いに鉄筋径の25倍をズラす
以上、原則として避けるべきである避けるべきである「いも継手」について解説しました。
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