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ぜねた
元ゼネコンマン/1級土木施工管理技士
元準大手ゼネコン勤務の土木技術者。
一級土木施工管理技士。
ゼネコン時代は安全を第一に
現場を走り回ってました。
現場で学んだ知識や土木に関する知識を
発信しています。
技術士の資格取得を目指して現在勉強中。
【携わった工種】
道路土工、トンネル、PC上部工、橋梁下部工事
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【丸わかり】現場代理人は現場にいないとまずい?常駐義務や緩和について解説

記事内には商品のプロモーションを含む場合があります。
若手技術者

現場代理人って現場に常駐しないといけないんですよね?

若手技術者

常駐ってどういう意味ですか?

若手技術者

常駐義務が緩和されているって聞いたのですが、他の現場と兼務は可能ですか?

本記事ではこんな悩みを解決します。

本記事の内容

・現場代理人は原則、常駐義務について
・常駐の期間と緩和の対象
・主任技術者と監理技術者と代理人の関係について

執筆者

ぜねた(佐藤拓真)
1級土木施工管理技士

『つちとき塾』管理人。準大手ゼネコンで土木現場監督として7年勤務し、道路土工や橋梁工事など総額200億円超の工事に従事。その後も建設業界で経験を重ね、土木施工管理技士の資格取得支援や多数のWEBメディアでの執筆活動を行っている。|著書『土木工事が一番わかる(仕組み図解)』

note:震災の爪痕が残る町で、先の見えない自分に絶望していた。建設業で生きてきた男の物語|自己紹介

ぜねた
(佐藤拓真)
1級土木施工管理技士

『つちとき塾』管理人。新卒で準大手ゼネコンに土木の現場監督として7年勤務。道路土工、PC上部工、橋梁下部工工事など受注金額合計200億円以上の工事に携わる。その後、転職を経て、建設業界関連で合計12年間働き、現在は「つちとき塾」を運営しながら、土木施工管理技士の資格取得支援や多数のWEBメディアでライターとして活動中。|著書『土木工事が一番わかる(仕組み図解)』

note:震災の爪痕が残る町で、先の見えない自分に絶望していた。建設業で生きてきた男の物語|自己紹介

目次

現場代理人は現場にいないとまずい? 常駐義務と法律上の位置づけ

若手技術者

現場代理人が現場にいないといけない根拠ってなんですか?

ぜねた

公共工事では、現場代理人は原則として現場に常駐することが求められています。

結論から言うと、公共工事の場合は現場代理人の設置が必要になり、原則として常駐が義務付けられています
ただし、常に現場に張り付いていなければならないわけではなく、一定の条件を満たせば常駐義務が緩和される場合もあります。

まずは、現場代理人の常駐義務と法律上の位置づけについて見ていきましょう。

現場代理人の常駐義務

公共工事では、「公共工事標準請負契約約款」において現場代理人配置常駐が求められています。

現場代理人は、この契約の履行に関し、工事現場に常駐し

公共工事標準請負契約約款*(現場代理人及び主任技術者等) 第十条

ここでいう「常駐」とは、単に現場に居続けることではありません。
国土交通省は、

当該工事のみを担当し、かつ、作業期間中常に工事現場に滞在していること

※ 国土交通省「現場代理人の常駐義務緩和に関する適切な運用について」 (標準約款第十条第2項)

を基本的な考え方としています。

しかし実務上は、

・発注者との打合せ
・関係機関との協議
・資機材の手配
・現場巡回

など、工事を円滑に進めるための外出が必要になることもあります。

そのため、業務上必要な一時的な離席まで禁止されているわけではありません。
一方で、

・他工事に常時従事する
・発注者や監督員から連絡が取れない
・現場管理に支障が生じる

といった状態は認められません。

つまり、現場代理人は「工事の運営・管理を適切に行える状態で現場を担当すること」が求められているのです。

ぜねた

基本的には「現場に全くいない状態」はNGですが、業務上必要な外出まで禁止されているわけではありません。

近年は技術者不足や通信技術の発達を背景として、常駐義務の運用も見直されています。

常駐義務の緩和については後ほど詳しく解説します。

現場代理人の法律上の位置づけ

現場代理人は、受注者(建設会社)の代理人として現場を統括する立場の人物です。
発注者との協議や契約に関する手続き、現場運営の管理などを行います。

現場代理人は建設業法第19条の2にも登場します。

十九条の二 請負人は、 請負契約の履行に関し工事現場に現場代理人を置く場合においては、当該現場代理人の権限に関する事項及び当該現場代理人の行為についての注文者の請負人に対する意見の申出の方法(第三項において「現場代理人に関する事項」という。)を、書面により注文者に通知しなければならない

建設業法 十九条の二

この条文から分かるように、建設業法は「現場代理人を置く場合の手続き」を定めています。

一方で、主任技術者や監理技術者のように、
「必ず配置しなければならない」
と法律で義務付けられているわけではありません。

つまり、

・建設業法 → 現場代理人を置く場合のルールを規定
・公共工事標準請負契約約款 → 現場代理人の配置を求める

という関係になります。
そのため、公共工事では実質的に現場代理人の配置が必要になりますが、民間工事では契約内容によって配置しないケースもあります。

現場代理人になるための資格と条件

現場代理人になるのに必要な資格はあるのでしょうか?
結論から言うと、現場代理人になるために必要な資格はありません。

現場代理人に必要な資格ナシ

主任技術者や監理技術者とは異なり、法律上は施工管理技士などの資格がなくても現場代理人になることができます。

そのため、会社の従業員であれば現場代理人として配置される可能性があります。
ただし、公共工事では発注者が独自に配置条件を定めていることがあります。

代表的なのが、「恒常的な雇用関係」という条件です。
多くの自治体では、恒常的な雇用関係の判断基準として、「入札時点で3か月以上の直接雇用関係があること」を求めています。

これは、本来その会社に所属していない技術者を一時的に借りて配置する行為を防止するためです。
なお、配置条件は自治体や発注機関によって異なります。

現場代理人として配置される予定がある場合は、入札公告や特記仕様書を確認し、不明な点があれば発注者へ問い合わせるようにしましょう。

現場代理人とは? 現場にいないは原則NG

若手技術者

現場代理人が現場に常駐しなくてはけない理由はわかりました

ぜねた

では、もう少し現場代理人についての理解を深めましょう

現場代理人について、さらに詳しく解説します。

現場代理人とは?

現場代理人

建設工事は発注者と受注者の二者間で請負契約を結び行う契約行為です。
通常、請負契約は受注業者の代表者取締役が締結します。

現場代理人とは、受注者の代理として現場に常駐し、契約に関する一切の権限を行使することができる立場の人物です。
工事を統括し、管理する重要な役職であり、発注者との連絡や交渉を行います。

ちなみに、現場代理人になるために国家資格は必要ありません。

ただし公共工事では、発注者が独自に配置条件を定めている場合があります。
特に「3か月以上の直接的かつ恒常的な雇用関係」を求める自治体も多いため、入札公告や特記仕様書の確認が必要です。

現場代理人の配置義務

公共工事では現場代理人の配置が義務付けられています。
現場代理人というのは、「公共工事標準請負約款」 で定められているもので、この約款に基づく工事では配置が必要になります。

公共工事標準請負契約約款
国土交通省の中央建設業審議会 (中建審) により作成された請負契約書

ぜねた

国や都道府県、 地方自治体が発注する工事の際に、 発注者と受注者の間で取り交わす建設工事の請負契約の契約書

この契約書の中で、 現場代理人について以下のとおり記載があります。

(現場代理人及び主任技術者等)
第10条 受注者は、次の各号に掲げる者を定めて工事現場に設置し、設計図書に定めるところにより、その氏名その他必要な事項を発注者に通知しなければならない。
一現場代理人
(中略)
2 現場代理人は、この契約の履行に関し、工事現場に常駐し、その運営、取締りを行うほか、請負代金額の変更、請負代金の請求及び受領、 第十二条第一項の請求の受理、同条第三項の決定及び通知並びにこの契約の解除に係る権限を除き、この契約に基づく受注者の一切の権限を行使することができる。

となります。

公共工事標準請負契約約款で定められているので、法律上は代理人の配置義務はありません。

現場代理人の常駐義務緩和

現場代理人は原則として現場への常駐が義務付けられていますが、 一定の条件を満たしたときに限り、常駐の義務が緩和されます。
実際には、 個別の現場状況によって判断が異なりますが、考え方は以下のとおりです。

(1) 契約締結後、 現場事務所の設置、資機材の搬入又は仮設工事等が開始されるまでの期間や、工事の全部の施工を一時中止している期間等
(2) 次の①及び②をいずれも満たす場合
① 工事の規模・内容について、 安全管理 工程管理等の工事現場の運営、取締り等が困難なものでないこと=主任技術者又は監理技術者の専任が必要とされない工事
② 発注者又は監督員と常に携帯電話等で連絡をとれること
※国土交通省「現場代理人の常駐義務緩和に関する適切な運用について」

まず一つ目が、 実際に工事を行っていない期間中は常駐義務がないので、兼務することができるというものです。以前は、工事期間中 (着工からしゅん工まで) は常駐が義務付けられていましたが実際の作業を行っている期間のみに変更されました。

ぜねた

着手前の準備期間と、 最後の書類整理の時期に常駐の必要がなくなるのは、ありがたいですよね

また、二つ目が、工事の規模 (金額) によって判断するという事です。

2024年の2月現在では、主任技術者の専任が必要な状況は、受注金額が4,000万円(建築の場合は 8,000万円)を超える場合となっています。
受注金額が大きな工事はそれだけ規模も大きく、現場で働く人も多い傾向にあることから、工事の管理に労力が必要です。

逆に、工事の金額が小さければ、比例して規模が小さくかかる労力も小さいことから、常駐の義務を緩和されています。

最後の携帯電話等で連絡を取れることというのは、今の現代社会ではそれほど問題ないことですよね。
もし作業時に事故等や第三者災害がおこった場合でも、 素早く対応を取れる状況にしましょう。

ぜねた

逆に言うと、 海外旅行で電波の届かないところに行くとかは厳しいですね。

実際は各市町村などの発注団体によって、条件が異なっているので確認が必要です。監督員と事前に確認しておくのが無難な対応だと思います。

現場代理人の兼務

現場代理人というのは、原則的に現場に常駐が基本となります。

ですが、一定の条件の下では、常駐の義務が緩和され兼務が可能です。
それぞれ発注者のホームページを見ると、兼務が可能な条件などを公表しています。

例として、
「長野県」 と 「東京都の世田谷区」 を紹介します。

長野県

次の条件を全て満たす工事等のうち、発注機関の長が兼任可能と判断したものを対象とする。
(1) 県発注工事等の間で認める。ただし、国又は市町村の工事等 (以下「市町村工事等という。」)において、当該発注機関の長が兼任を認めた場合はこの限りではない。
(2) 兼任可能な工事等の数は、2件までとする。
(3) 工事等の請負金額は、2件とも 4,000万円未満 (当初契約)のものとする。
ただし、平成26年2月3日付け国土建 272 号通知における建設業法施行令第 27 条第2項の当面の取扱いについてに該当する工事はこの限りではない。
(4) 工事箇所は、2件とも同一事務所管内 (10ブロック内) に位置する工事等とする。
(5) 連絡体制として、 兼任する県発注工事等の現場には連絡員を配置する

次に、東京都世田谷区です。

世田谷区

次の各号の全てに該当する場合は、合計で3件まで現場代理人を兼任することができる。
(1) それぞれが世田谷区発注の工事であること
(2) それぞれが単価契約の工事又は契約金額 4,000万円 (建築一式工事の場合は8,000万円) 未満の工事であること
(3) 兼任する工事現場が同一の区市町村内であること
(4) 発注者又は監督員と常に携帯電話等で連絡が取れること
(5) 発注者又は監督員が求めた場合は、工事現場に速やかに向かう等の対応を行うこと
(6) 世田谷区以外が発注する工事と兼任しないこと

といったように、条件などは異なりますが、ほとんどの役所で現場代理人の兼務を認めています。

兼務をしたい場合は、一度発注者のホームページを見てみましょう。

現場代理人と主任技術者と監理技術者の違い

若手技術者

現場代理人について理解できました

ぜねた

最後によく引き合いに出される主任技術者や監理技術者と何が違うのか解説します

現場代理人と一緒によく混同されるのが、主任技術者と監理技術者です。
現場代理人との違いや、 常駐義務の有無や「”専任”、”非専任”の違い」などしっかりと理解しましょう。

ちなみに、 現場代理人と対になるのが監督員です。
受注者の代理が現場代理人で、発注者の代理が監督員と覚えてください。

主任技術者

主任技術者というのは、建設業者が請け負った建設工事を施工する場合に必ず設置する施工の技術上の管理をつかさどる技術者のこと。

主任技術者は常駐の義務はありませんが、金額により専任の必要があります。

専任の金額

請負金額 4,000万円 (建築一式工事は8,000万円)以上の個人住宅 長屋を除くほとんどの工事

また、専任というのは、その現場に注力をすることで、ほかの現場の職務に関わらないことを言います。

專任

専任とは、 他の工事現場に係る職務を兼務せず、常時継続的に当該工事現場に係る職務にのみ従事していることをいいます。 監理技術者制度運用マニュアル

つまり、主任技術者が専任の場合、他の現場の主任技術者になる(兼務する)ことは認められません。
ちなみに、同一現場においては主任技術者と、現場代理人と兼務は可能です。

監理技術者

監理技術者とは、発注者から直接工事を請け負った元請負人が、多額の下請契約を締結して工事を施工する場合に配置しなければならない技術者です。

監理技術者:発注者から直接工事を請け負Iかつ、下請負契約金額の合計が4,500万円 (建築一式工事の場合は7,000万円) 以上の施工をする特定建設業者が設置する技術者

具体的には、特定建設業者が下請契約の合計金額が一定額以上となる工事を施工する場合に配置が必要となります。
監理技術者の役割は、元請として下請業者を適切に指導・監督し、工事全体の品質や安全を確保することです。

また、一定規模以上の工事では監理技術者に専任が求められます。
ここでいう「専任」とは、その工事の監理技術者として継続的に職務を行い、他の工事の監理技術者や主任技術者を兼務しないことを意味します。

ただし近年は、技術者不足への対応として「監理技術者補佐制度」が創設されました。
監理技術者補佐を配置するなど一定の要件を満たした場合は、監理技術者が複数の現場を兼務できる場合があります。

ぜねた

なお、同一工事であれば、監理技術者と現場代理人を同一人物が兼務することも可能です。

現場代理人に関するよくある質問(FAQ)

現場代理人は休暇を取ることができますか?

可能です。

現場代理人は原則として常駐が求められますが、有給休暇や体調不良などで休むことは禁止されていません。

ただし、休暇中も工事の運営に支障が出ないよう、会社内で代行者を定めたり、発注者や監督員へ事前に報告したりする必要があります。

発注者によって運用が異なるため、契約書や特記仕様書を確認しましょう。

現場代理人が病気になった場合はどうなりますか?

長期間現場を離れる場合は、現場代理人の変更手続きが必要になることがあります。

特に公共工事では、発注者へ変更届を提出しなければならないケースが多いため注意が必要です。

短期間の療養であれば、発注者と協議のうえ対応することが一般的です。

現場代理人と主任技術者は兼務できますか?

同一工事であれば兼務できる場合がほとんどです。

実際の公共工事では、

・現場代理人
・主任技術者

を同じ人物が兼務しているケースも珍しくありません。

ただし、工事規模や発注者の条件によっては兼務できない場合もあるため、入札公告や特記仕様書を確認しましょう。

現場代理人と監督員の違いは何ですか?

現場代理人は受注者(施工会社)の代表者です。

一方で監督員は発注者側の代表者です。

簡単にいうと、

・現場代理人=施工会社側の窓口
・監督員=発注者側の窓口

という関係になります。

工事に関する連絡や協議は、この両者を中心に進められます。

現場代理人は複数の現場を兼務できますか?

一定条件を満たせば可能です。

近年は技術者不足への対応として、多くの自治体で現場代理人の兼務制度が導入されています。

ただし、

・工事金額
・現場間の距離
・連絡体制
・配置する連絡員

などに条件が設けられているため、必ず発注者の運用基準を確認してください。

現場代理人になるために資格は必要ですか?

国家資格は必要ありません。

そのため、1級土木施工管理技士や2級土木施工管理技士の資格を持っていなくても現場代理人になることは可能です。

ただし公共工事では、

・恒常的な雇用関係
・配置条件
・兼務条件

などが定められていることがあるため、事前確認が必要です。

現場代人が現場にいないとまずい? 【まとめ】

現場代人が現場にいないとまずい? 【まとめ】

・現場代理人は原則、 常駐義務があり現場にいないのはNG
・着手前の準備期間と、 最後の書類整理の時期に常駐の必要がなし
・発注者又は監督員と常に携帯電話等で連絡をとれる状態であれば常駐の義務は緩和される
・現場代理人は契約上、必要とされる場合に設置するので、法律で設置は義務付けられていない
・主任技術者及び監理技術者は建設業法で設置が義務付けられているが常駐の義務はない

以上、 現場代人が現場にいないとだめな理由や、 現場代理人になるための資格や、 主任技術者や監理技術者との違いを解説しました。

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