\ 公式LINE登録は完全無料 /
今すぐお友達になる公式LINE限定で、土木施工管理技士試験対策のプレミアム記事を公開中
最近よく聞く袖ビームって何ですか!?
袖ビームとはガードレールに付いている端っこの部分です。
なんでビームっていうんですか!?
"ビーム(beam)"とは"梁"という意味なんです。
こんな悩みにお答えします。
袖ビームについての解説
袖ビームの名前の由来
袖ビームの設置基準
この記事では袖ビームについて詳しく解説しています。
この記事を読めば、"袖ビーム"とは「どんなもの」で「なんのため」にあって「どんな役割をしてるか」わかります。
執筆者
『つちとき』管理人|元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|1級土木施工管理技士|書籍『仕組み図解 土木工事が一番わかる』著者
『つちとき』管理人|元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|1級土木施工管理技士|【経験工種類】道路土工事、トンネル、PC上工、橋梁下部工|書籍『仕組み図解 土木工事が一番わかる』出版
1級土木施工管理技士の元ゼネコンマンが、道路に必ずあるガードレールについている袖ビームについて解説します。
ビームって言うから凄いものかと思ったらガードレール…
"ビーム(beam)"とは"梁"という意味なんです。
袖ビームとはガードレールの端部に付いている丸みがついた部分です。
街中を歩いていてもあまり気にしないかもしれませんが、ガードレールについています。
なかなか普段は気にして歩かないですよね?
今度見つけたらよく見てみてください。
袖ビームの目的を解説する前にまずは、ガードレールの目的について解説します。
袖ビームはガードレールの一部でガードレールは大きく支柱と梁(beam)の二つに分かれます。
ガードレールは道路付属物の防護柵に分類され、役割は以下の通りです。
となります。
ガードレールは車と歩行者両方の安全に寄与する重要な構造物です。
安心安全なまちづくりと、円滑な交通に必要不可欠です
次に、「なぜ、袖ビームと呼ばれるのか?」名前の由来を解説します。
ガードレールでいうと支柱にくっついてる板の部分をビームと呼び構造的には"梁"にあたります。
建設業界の用語で"袖"とは"服の両端が袖であること"から転じて"本体の両わき、または片方にあるもの"という意味です。
演劇でも舞台の両端を"舞台袖"って言いますよね?
この"梁"という意味の"ビーム"と、"両端"である"袖"を合わせて『袖ビーム』といいます。
クイズの番組でもたまに出るみたいです
なぜ、袖ビームを設置するんですか?
袖ビームの役割は大きく3つあります。詳しく見ていきましょう
袖ビームにもキチンとした、以下の3つの役割があります。
・車がガードレールの端部へ衝突した際のダメージを減らす
・歩行者等がガードレールの端部で怪我をするのを防ぐ
・ガードレールの向きを変える際に、ガードレールの隙間をなくす
それぞれ詳しく解説していきます。
袖ビームの 1つ目の重要な役割は、ガードレールの端部に衝突してしまった車のダメージを減らすこと。
ガードレールのビーム自体は薄い鉄板です。
しかし、もし仮に袖ビームがない状態のガードレールの側面に、車が突っ込むんでしまうと車にガードレールが刺さってしまいます。
丸い形状の袖ビームがあることで、車が衝突した際に衝撃を押さえ、ドライバーのケガを抑えることができます。
袖ビームの2つ目の重要な役割は、ガードレールの脇を通行する歩行者や自転車の運転者への怪我を防ぐことです。
ガードレールの端部が丸くなることで、鋭角な箇所を減らすことができます。歩行車は車に比べてスピードはありませんが、鋭利な部分があればケガをしてしまう可能性があります。
特に子供は色んなところを触るので、危ないですよね?
道路の管理者は、歩行者や車両など道路を利用するすべての人に安全な環境を提供することが求められるので大切な役割です。
袖ビームの3つ目の重要な役割は、ガードレールの隙間をなくすことです。
ビームは曲げることができる形状は決まっていて、”最小の半径”という決まりがあります。
しかし、道路の形状によっては、道路の線形に合わせてビームの形状が加工できる範囲を超えてしまう場合があります。
その際には、ビームが連続した形状ではなく、新たな支柱を設けて折れ点を作ります。
折れ点を作ると支柱の間隔ができてしまいますが、その隙間を埋める役割を担うのが袖ビームです。
袖ビームも、設置する防護柵の規格に合わせて規格が異なります。
一般的な形状は以下の図のとおりです。
また、日鉄神鋼建材(株)の資料によると、これだけの種類があります。
強度 | 種別 | ||
---|---|---|---|
路肩用 | 分離帯用 | 歩車道境界用 | |
45kJ以上 | C | Cm | Cp |
60kJ以上 | B | Bm | Bp |
130kJ以上 | A | Am | Ap |
160kJ以上 | SC | SCm | SCp |
280kJ以上 | SB | SBm | SBp |
420kJ以上 | SA | SAm | – |
650kJ以上 | SS | SSm | – |
高速道路など「通行する車のスピードが出ているほど」「交通車両が多いほど」ハイグレードなガードレールを使用します。
なお、袖ビームの価格は単体で、5,600円 ~ 17,900円です。種別と色によって、金額は異なります。
(株) 日本道路マテリアルのHPによると、価格は以下のとおりです。
種別 | 標準色(白) | 景観色(DB、GB、DG) |
---|---|---|
SS、SA、SB、SC | 17,900 | ———- |
A | 8,350 | 10,200 |
B | 5,600 | 7,000 |
C | 5,600 | 7,000 |
袖ビームはガードレールの一部でガードレールは防護柵に分類されます。
防護柵には国土交通省が定めた防護柵設置基準というものがありますが、袖ビームの設置基準はとくにありません。
袖ビームは鉄板だけでなく、ゴム製やプラスチック製のものもあります。
しかし、ゴム製の物は紫外線による劣化が早く、車が衝突した際の衝撃の吸収性も鉄板に劣ります。
ちょっとした雑学をお届けします
日本有数の大学である京都大学には、袖ビーム同好会「無い袖は振れぬ」という同好会があります。
会費はなく京大以外でも老若男女誰でも歓迎となっているので、トラの私もフォローしています。
私の後輩である京大生がやっているので親近感を覚えます。
というのは嘘です。ごめんなさい、京大に入ってません。
道路にはよく見るとたくさんの付属物がありますね。
ガードレールは防護柵の一部で、国土交通省建設局が設置基準を定めています。
先ほども、解説しましたが、袖ビームは防護柵ガードレールの一部です。
ここでは、今一度防護柵の設置基準について解説します。
道路に設置する道路付属物として防護柵は『たわみ性防護柵』と『剛性防護柵』の大きく2つに分かれます。
たわみ性防護柵もいくつか種類が分かれますが、一般的に
コンクリート性の防護柵のことです。
防護柵には国土交通省建設局の設置基準があり、それに従い設置しています。
主として進行方向を誤った車両が路外、対向車線または歩道等に逸脱するのを防ぐとともに、車両乗員の傷害および車両の破損を最小限にとどめて、車両を 正常な進行方向に復元させることを目的とし、また、歩行者および自転車(以下、「歩行者等」 という。)の転落もしくはみだりな横断を抑制するなどの目的をそなえた施設をいう。
防護柵は、車両を対象とする車両用防護柵と歩行者等を対象とする歩行者自転車用柵に区分する。
国土交通省運輸局(平成16年3月31日)『防護柵設置基準』運輸局長通達
簡単にまとめると、防護柵の役割は以下の通りです。
公共の設備なので、基本的には税金で整備されているものです。
それぞれ道路を利用する車の運転者や歩行者等の命を守る大切な設備です。
道路については道路とは!?【身近にあるインフラ】道路に関する基礎知識を元ゼネコンマンが徹底解説!の記事で詳しく解説しています。
道路の構造は道路法で定められていて、円滑な車の運用だけでなく歩車分離による『事故のない安全な空間』を提供することが道路管理者は求められます。
車道部分にある”路肩”も重要な役割があり、代表的な役割は以下の3つです。
・車両の通行に必要な側方の余裕の確保
・故障者の待機場所
・交通の混乱防止
路肩には以上3つの役割が求められ、安全な都市空間を作る上ではどれも大事な役割です。
ここで注意しておくべきなのが、路肩と路側帯の違い。
意外と混同しがちな、路肩と路側帯の違いは[路肩と路側帯の違いとは? 車で走行すると違反になるの?]で詳しく解説してます。
道路法と道路交通法の2つの法律が絡みあう路肩と路側帯の違いは意外と見落としがちなポイントです。
✅路肩と路側帯の違いについて解説
路側帯の通行はNGですが、「知らなくて車両で走行してしまった」とならないように要注意です。
数分で読める記事なので、学んでみませんか?
袖ビームに関して、よくある質問をまとめました。
袖ビームとは、ガードレールの端部についている丸みがついた部分。
ガードレールでいうと支柱にくっついてる板の部分をビームと呼び構造的には"梁"です。
建設業界の用語で"袖"とは"服の両端が袖であること"から転じて"本体の両わき、または片方にあるもの"という意味があります。
この"梁"という意味の"ビーム"と、"両端"である"袖"を合わせて『袖ビーム』といいます。
「車が小得した際のダメージを抑える」「通行人へのケガを防ぐ」「ガードレールのスキマをなくすことができる」の3つです。
規格や種類によって異なりますが、材料費のみで17,900円~5,600円程度です。
袖ビーム事態に設置基準はありません。しかし、袖ビームがくっつくガードレールは国土交通省の定める『防護柵設置基準』の防護柵の設置基準に従事ています。
道路付属物のである防護柵に分類されるガードレールの一部である袖ビームについて解説しました。
道路を利用する車の運転者や歩行者等の大切な命を守る設備です。
袖ビームとはガードレールの端っこの部分
袖ビームの設置に関する基準は特になし
袖ビームの愛好者が京大にいる
以上、道路の使用者の命を守る袖ビームについて解説しました。
この記事が気に入ったら
フォローしてね!
『つちとき』にコメントする