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土木施工管理技士の試験っていきなり1級を受けても合格できるの?
1級土木施工管理技士ってやっぱり難しいんですよね?
令和6年度(2024年)から受験資格が変ったけど、2級を受けるメリットはあるの?
本記事ではこんな悩みを解決します。
令和6年度から大きく受験制度が変わり、19歳以上なら誰でも受験できるようになる土木施工管理技士。
(※第一次検定に限る)
いきなり1級を受けても大丈夫なの?と、気になっている方も多いと思います。
結論から言うと、 いきなり1級を受験しても合格できます。
私が受験したのは平成28年度の8年前と、今は若干問題は異なります。でも、私は2級を受けずにいきなり1級を受けて合格できました。
実際、私の体験談と世間に公表されているデータを交えて解説しますので、 土木施工管理技士技術検定の受験を考えている方の参考になれば幸いです。
・1級土木施工管理技士試験をいきなり受験して合格できる理由
・2級土木施工管理技士試験を受けるメリット
・いきなり1級土木施工管理技士の技術検定に合格する勉強法
執筆者
『つちとき』管理人|元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|1級土木施工管理技士|書籍『仕組み図解 土木工事が一番わかる』著者
『つちとき』管理人|元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|1級土木施工管理技士|【経験工種類】道路土工事、トンネル、PC上工、橋梁下部工|書籍『仕組み図解 土木工事が一番わかる』出版
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2級を受けるか1級を受けるか迷っています
迷っているなら間違いなく1級から受けましょう
結論: 土木施工管理技士はいきなり1級から受けましょう
結論から言いますと、 土木施工管理技士の試験はいきなり1級でも合格できます。
なので、「1級から受けた方がいいのかな?無難に2級からかな?」と、迷っているなら1級から受けましょう。
なぜかというと、 理由は大きく3つあります。
・求められる知識に1級と2級でそれほど差はないから
・1級の方が現場での需要が高い
・試験制度の変更に伴い、 第1次検定に早く合格できた方が良いから
私の体験談や実際に公表されているデータを交えて、いきなり1級を受けた方が良い理由を解説します。
まずは、 実際の問題を見てください。
▼2級の第一次検定の試験問題
これが2級の問題です。
次に1級を見ていきましょう。
▼1級の第一次検定の試験問題
コチラの問題を見てもわかるように、問題自体は少し異なりますが、求められる基本的な知識というのはそれほど大きな差はありません。
また、土木施工管理技士に合格する上で最難関となる経験記述作文についても、テーマが異なるだけで、 それ以外の差はありません。
▼2級の経験記述
▼1級の経験記述
こちらの文章をみてわかるとおり、問題も同じで解答数内容も段落も同じです。
出題されるテーマが、2級は2つから選べて、1級は1つで選ぶことができないという違いだけ。
そのため、必要な準備は全く一緒です
なので、実際に準備する文章自体は2級も1級も同じなので、2級を受けるなら、1級を受けるのと労力はそれほど変わらないと言えます。
2級に合格することで主任技術者になれます。
ですが、 主任技術者になるには、経験年数10年でも可能です。
1級の合格者がなれる監理技術者は、基本的には他の条件ではなることができません。
なので、 現場側の需要は1級の方が格段に高いと言えます。
ですが、一応、2級にもメリットはあります。
2級のメリット
経営審査でプラス加点
会社からすると、2級の合格者がいれば経営審査の技術者のプラス加点になることから、メリットはあります。
そして、経験年数が10年ない方でも主任技術者になれるので、 早く若いうちから現場を引っ張る立場になりたい人は、2級でも取る価値はありますよ。
ですが、令和6年の制度変更により、いきなり1級を受けるメリットがさらに大きくなりました。
さらに、大きな理由が令和3年度と令和6年度の試験制度の変更です。
令和3年度の変更
第1次検定に1度合格すれば、技士補になれる
令和3年以前は第一次検定を合格しても、翌年の第一次検定(旧学科試験)が免除されることしかありませんでした。
連続2回の実地試験の受験が可能でした
ですが、令和3年以降であれば第一次検定の合格者は技士補になります。
令和3年度以降の第一時検定に合格すれば、第一次検定は今後ずっと免除です。
令和3年以降の第一次検定合格者は、技士補
令和3年以降は第一次検定に合格すれば、二度と第一次検定を受験する必要はありません。
また、令和6年度にも受験資格が大きく緩和され、 第一次検定であれば19歳以上なら誰でも受験できるようになりました。
(※第一次検定に限る)
この制度変更により、いきなり1級を受ける人も多くなることが予想されます。
いきなり1級が良いとは言いますが、それでも不安です
私だけの意見では説得力に欠けると思うので、他の方にアンケートをとりました
「いきなり1級を受けた方がいいよ」と言われても、実際のところどうなの?と気になっている方がいると思います。
実際どうなのか調べるために、X(旧Twitter)を使ってアンケート機能を使って、1級土木施工管理技士試験の合格者に聞きました。
大盛況のアンケートとなり、488名の方から投票いただけました
ご協力いただいた方、本当にありがとうございました
結果は、以下のとおりです。
いきなり1級を受けた方が41.6%でした。
ですが、会社の都合で2級から受けたという方が26.0%です。
むしろ、逆にいうと「自分から2級を受けた」という方が32.4%という結果で、全体の77.6%は自分の意思で2級から受けることを選ばなかったということ。
合格者の4割が最初から1級を受けているので、実際にいきなり1級を受験しても大丈夫です!
先ほどのポストにいただいた、リアルなコメントを紹介します。
実務経験の有無がないとか、1級から受けれることを知らなかったと言う意見をいただけました。
どちらから受けるか迷っている方は参考にしてください。
逆に2級を受けた方が良い人ってどんな人ですか?
「監理技術者になることがない人」 と 「17歳か18歳の人」の2つに該当する人です
どんどん試験制度が変わっていく試土木施工管理技士試験ですが、今の試験で2級を受けた方が良い人ってどんな人なのでしょうか?
2級土木を受けた方が良い人は、以下のとおりです。
・主任技術者にはなるけど、 監理技術者になることがない人
・17歳か 18歳でとりあえず試験を受けてみたい人
逆にいうと、この2つの場合以外は、 いきなり1級を受けた方が良いといえます。
2級を受けた方が良い人について詳しく解説する前に、 まずは2級に合格するメリットについて解説します。
正直、 2級に合格するメリットもそれほど大きくありません。
2級合格者のメリット
主任技術者になれる
2級に合格することで主任技術者になることができますが、 2級に受からなくても主任技術者であれば10年の実務経験で大丈夫なんですよね。
逆にいうと、2級合格のメリットは「10年の実務経験がなくても主任技術者」になれるということです。
正直、「会社から絶対に2級を取れ」 と言われるなど、よっぽどのことがなければ 「わざわざ2級を受けるなくてもいいかな」 とは思います。
ということを踏まえて、
2級を受けた方が良い人を紹介しますね。
今後、 監理技術者になることがないなら2級で充分です。
なぜなら、 1級の合格のメリットは監理技術者になれることだから。
監理技術者になることがないなら、 わざわざ1級を受ける必要はありません。
というと、
「今の会社にいる限りは、 監理技術者になることなんてないから2級でいいかな」 と思っている方もいるかもしれません。
ですが、転職で会社が変わる可能性もありますし、 会社が元請けで仕事をするとは言い切れないと思います。
なので将来のことまで考えて、 監理技術者になる可能性が少しでもあるなら、迷わず1級を受けるべきといえます。
令和6年度の試験制度の改定により、 1級土木施工管理技士の受験資格が大幅に緩和されました。
1級土木の第一次検定であれば、 19歳以上であれば誰でも受験することができます。
18歳以下の人はどうなのかというと、 17歳、 18歳の人であれば2級を受験しましょう。
というか、 2級しか受けることができません。
実際、 17 歳 18歳の方は、 2級の第一次検定に合格したところで、 実務経験がないため、第二次検定を受けることはできません。
実際、 第一次検定に合格したところで、法律で定められた技術者になることはできません。
ですが、就職の際に履歴書にも書くことができますし、若いうちにちゃんとした知識を身に付けることで、 仕事でも活躍の場は広がります。
いきなり1級を受けた方が良いのはわかりましたが、どうやって勉強すればいいですか?
対策をすれば必ず合格できます。 一番の鬼門である経験記述をしっかり対策しましょう
国家試験である土木施工管理技士は、試験の傾向が明確で過去問も公表されています。
試験がどういうものであるかを学び、しっかりと対策をとればいきなり1級を受けても合格できます。
ここでは、具体的にどういう風に勉強すればいいのか解説します。
第一次検定は、マークシート式の問題で、 出題される範囲や傾向は例年とまったく同じです。
全60問の問題に4択で回答し、 以下の2つの条件を満たすことができれば合格になり第二次検定の受験資格を得ることができます。
・全体が 60%以上 (39点以上)
・施工管理で60%以上
実際、この合格点をとるための勉強方法は、以下の順番で勉強していくことです。
① 過去問を解き、 現時点と目標点のギャップを算出する
②合格に足りない部分を明確にする
③ 目標の点数に足りない部分について、 過去問を解いて覚える
基本はこのステップです。
勉強は、 過去問を中心に学習しましょう。
なぜなら、過去問は一種のボーダーラインになるから。
過去問に出題されているレベルの問題が解けることが、 1級土木施工管理技士の試験の目安になります。
最初はわからなくても、過去問を解いて、理解を深める。
過去5年の問題を繰り返し解いて復習することが一番、 成果に繋がります。
なお、土木施工管理技士試験の勉強における 【落とし穴】は[【限定公開】1級土木施工管理技士試験の対策の落とし穴3選]の記事で解説しています。
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関連記事 【限定公開】1級土木施工管理技士試験の対策の落とし穴3選
第二次検定は 「必須問題」 と 「選択問題」の2つに分けられます。
その中でも大きなウェイトを占めるのが、 必須問題の中の経験記述とよばれる問題です。
経験記述
自分の経験した土木工事について文章形式で記述
実際に第二次検定試験問題の表紙には、以下のとおり記載されています。
問題1の解答が無記載等の場合、 問題2以降は採点の対象となりません。
まず、この経験記述が合格基準を満たしていないと他の問題を採点してもらうことができません。
そして、経験記述においえて、大事なポイントはたった一つだけ。
試験に望む前に、どれだけブラッシュアップした論文を準備できるのか。
もうこの1点に尽きます。
当日その場で考えていては、絶対に合格できません。
事前に準備した論文をいかに試験当日に書けるかどうかが重要です。
事前の準備が9割です
第二次検定の最難関が経験記述です。この対策がしっかりできる人しか合格できないのが一級土木の試験です。
まずは、 経験記述の問題と解答を見てください。
▼問題と解答
こちらの問題に対する回答を事前にしっかりと考えておくことで、 合格の基準に達する作文を当日書くことができるようになります。
なお、出題されるテーマは、以下のとおりです。
1級
年度 | テーマ |
---|---|
令和5年度 | 品質管理 |
令和4年度 | 安全管理 |
令和3年度 | 安全管理 |
令和2年度 | 品質管理 |
令和元年度 | 品質管理 |
2級
年度 | テーマ |
---|---|
令和5年度 | 安全管理or工程管理 |
令和4年度 | 品質管理or工程管理 |
令和3年度 | 品質管理or安全管理 |
令和2年度 | 工程管理or安全管理 |
令和元年度 | 工程管理or品質管理 |
そのため、 事前にテーマを最低3つ考えておき、 当日は「考えていた作文を書く」ということになります。
中でも難しいのは、
「具体的な現場状況と特に留意した技術的課題」
「検討した項目と検討理由及び検討内容」
「技術的課題に対して現場で実施した対応処置」
この3つの書き方を詳しく解説します。
具体的な現場状況と特に留意した技術的課題を書く前にまずは、以下の3点の内容で技術的な課題を整理しましょう。
① 工事の概要及び事業全体の概要や目的
②課題が生じた背景 (現場の状況)
③ 解決すべき技術的課題
まずは、この内容で工事内容と技術的な課題を整理して、 書き出してみましょう。
注意点としては、 具体的な内容を記述すること
・地名、 名称
・寸法、面積、延長、 数量
・特有の地質、 気象など環境条件
技術的な課題は1つに絞り、 数値を用いて記載します。
例文は以下の通りです。
具体例
① 工事の概要
本工事は○県における○○地区○○整備事業の1工区として新しく道路(W=Om、L=OOm)を構築するものであった。
②課題が生じた背景 (現場の状況)
工事期間が冬季にわたり、 現場周辺の12月~2月の過去10年の気象データを集計すると、日平均気温 4℃以下となる日は12月下旬から2月上旬にわたって 35 日程度で、最低気温は-5℃。
街渠工のエプロンコンクリートの打設が寒中コンクリートによる施工となる計画であった。
③ 解決すべき技術的課題
従って、 厳寒期におけるコンクリートの品質管理が重要な課題であった。
工事の概要課題が生じた背景 (現場の状況) 解決すべき技術的課題という流れで構成すると、わかりやすくまとまります。
次が技術的課題です。
技術的課題を解決するために、 検討理由及び内容を具体的に記述します。
技術的課題を解決するための創意工夫を複数案、提示しましょう。
検討する理由とその内容
○○するための○○の検討
検討する理由と内容に分けて考えます。
① 検討する理由
なぜ、 検討項目にあげたのか?
例
精度を上げて品質を向上させるため、
工期短縮のため、
墜落転落防止して安全性を向上させるため、
② 検討する内容
例
○○工の施工機械の選定
作業員の増員
○○の管理手法
技術者として自分自身の経験に基づき、なぜその項目を検討し、なぜ効果的であると判断したのか、わかるように記述しましょう。
最後が課題に対する検討結果です。
技術的な課題及び、検討した項目を踏まえて、 実施した対応策を具体的に記述します。
この時のポイントとして、「工法」「機械」「作業日数等」について、数字を交えてできるだけ詳しく記述しましょう。
例
OO㎡のBH や 10tダンプといった施工機械を◯台増やしたことで、○日工期を短縮することができ、 工期内に無事に工事が完了した。
以上が、 経験記述論文を書くポイントについて、 例文を交えて解説しました。
なお、経験記述論文の全文を交えた実例については [【例文アリ】一級土木施工管理技士の経験記述!実地試験の解答例3種類]の記事で詳しく解説しています。
実際に、書き始める前にチェックしてください。
ちなみに、経験記述について必要な情報をすべて網羅的にまとめた記事を執筆しました。
2万時のボリュームで読むのにめちゃめちゃ時間がかかるので、「本気で合格したい人」以外は見ないでください。
✅2万字越えの大ボリュームの記事
関連記事 【テンプレあり】土木施工管理技士試験における経験記述講座【完全攻略】
また、合格できる経験記述作文を書くうえで、大切な“たった一つのこと”があります。
それは、添削を受けること。
なぜかというと、
作文の出来栄えで合否を判断するのは書いた本人ではなく第三者だから。
自分ではいい文章が書けていると思っても、第三者が読んだら伝わらない場合があります。
必ず第三者に見てもらい、意見をもらい作文をブラッシュアップしましょう。
最適なサービスをコチラの記事で解説しています。
関連記事 独学サポート事務局って口コミや評判良くて、実績もすごいけどどうなの?実際に利用した結果 【論文の代行は効果アリ】
私の会社の同僚もこのサービスを利用して合格できたので、良かったら参考にしてください。
土木施工管理技士試験っていきなり1級を受けて合格できる理由と勉強法について解説しました。
以上、いきなり1級を受けた方がいい理由です。
ちなみに、経験記述に書くことがなくて悩んでいるって方は、
独学サポート事務事務局のサービスがおすすめです。
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どんなサービスで、どれくらいの費用がかかるのかこの記事で解説しているので、経験記述の事前準備に自信がない方にはおすすめです。
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