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土木ってなんで土木と言うんですか?
土木の語源は『淮南子(えなんじ)』という本に書かれた「築土構木」からきています。
どーいう意味なんですか?
「土を積み、木を組み、暮らしの環境を整える事業を行った」という意味です。
こんな疑問を解決します。
土木工学について
土木の由来について
土木工学の英訳について
この記事では土木工学について解説しています。
これを読み終えれば、土木工学の由来や英訳について理解できて土木工学に対して理解が深まります。
執筆者
土木工学科卒業の1級土木施工管理技士が、土木工学について詳しく解説します。
なお、土木構造物については[【5分でわかる土木構造物】生活に必要なインフラについて元ゼネコンマンの1級土木施工管理技士が解説!]で詳しく解説しています。
土木工学ってどんな分野があるんですか?
土木ってヒトコトで言ってもかなり広い学問です。
土木技術は、私たちの生活と密接に関係する施設(道路・橋・鉄道・空港・公園・トンネル・上下水道・堤防・防波堤)などを作る技術の集大成です。
一般的に土木構造物は、官公庁が発注する公共事業として整備されます。
昔は永久構造物と言われるくらい、長期間に渡って社会・経済活動支えてくれる存在です。
土木の語源って何ですか?
「築土構木」という言葉が縮まって「土木」になりました,
「土木」という言葉の語源となったのが『淮南子(えなんじ)』という本と言われています。
紀元前2世紀頃の本だと言われていて、その13巻に「土木の語源」が書いてあります。
『築土構木』という4字熟語があり、これを明治時代の先人が縮めて「土木」としました。
「築土構木」の意味としては、
「湿地の穴ぐらに暮らしていた民は、冬の雪や寒さ、夏の暑さに耐え難い生活を送っていたとされています。
そんな民を見かねた聖人が、土を積み(築土)、木を組み(構木)、暮らしの環境を整えて、安心して暮らせるようになった。」
という意味であり、土木の由来とされています。
つまり、土木(築土構木)とは
「土を積んで木を組み、人々が幸せに暮らせる安心・安全な生活環境を整えよう」
という意味です。
土木って聞いて何をイメージされますか?
道路が渋滞する迷惑な工事
汗と土まみれ
ヘルメットかぶってたばこ吸ってる汗臭いおじさんたち
土木と聞いて何をイメージされますか?
工事現場でヘルメットかぶった汗臭いおじさんがスコップを使ったり、重機にのって粉塵や砂埃が舞う中で作業されているようなイメージは間違っていません。
しかし、そんなイメージもある土木ですが、実際はmm(ミリ)単位で正確にモノを造っている精密な仕事なんです。
一番わかりやすいたとえは道路です。
一般的な道路はアスファルトで舗装されていますが、このアスファルトの舗装もmm(ミリ)単位の正確性を要求されます。
道路の勾配や傾きは水たまりができないように細かく計算されたうえで設計されています。
mm(ミリ)単位の設計通りに施工することで、デコボコせずに水たまりもないスムーズな走行ができる道路が出来上がります。
土木も緻密に考えられていることが少しは理解いただけると嬉しいです。
なお、道路については[道路とは!?【身近にあるインフラ】道路に関する基礎知識を元ゼネコンマンが徹底解説!]で詳しく解説しています。
土木工学って英語でなんて言うんですか?
土木工学は英語で「Civil Engineering」です。
Civil Engineerは「市民のための工学」という意味のことばです。
「Civil」が「市民のための〜」という意味から来ています。
土木構造物はどれも、公共のもので不特定多数の人が使う社会資本です。
土木構造物は公共性のある構造物であるため、市民のための工学という意味で「Civil Engineering」と呼ばれているんです。
なお、土木工学を英語で言う場合について[土木工学って英語でなんて言うの?]で詳しく解説しています。
土木の特徴として、不特定多数の人を対象とした土木構造物をつくります。
そのため土木工学を学んだ土木技術者は公共の利益のために働きます。
さらに、公共事業は国や都道府県、市町村などの公的機関や地方公共団体が税金を使って行います。
そのため、通常の商品の売買と異なり、会計法という法律に基づいて入札制度に則った公平な事業を行います。
市民が払った税金を元に市民のために事業を行うことが公共事業であり、土木構造物を造る公共工事は公共事業の一部です。
適切な土木構造物を造るためには、工学的な知見に基づく土木工学の知識は必要不可欠です。
日本では、地震や津波、台風など自然の脅威にさらされています。
そんな脅威から私たちの生活を守ってくれるのが、土木構造物です。
多くの人が安心で安全に暮らせる街を守って行くために、土木工学は多くの人の役に立つ学問です。
しかし、土木の技術は自然を相手とするため、規模が大きいことから、計画から施工まで時間を要し、自然へ与える影響も大きいです。
土木工学では、自然への配慮を充分に行う必要があることから、環境の分野も土木工学で取り扱います。
土木工学には土木学会という学会があり、土木学会では、7つの分野に分けています。
構造 | 構造工学、鋼構造、地震工学、応用力学、木材工学 |
水理 | 水工学、海岸工学、海洋開発 |
地盤 | トンネル工学、地盤工学 |
計画 | 土木計画学、景観・デザイン |
コンクリート | コンクリート、舗装工学 |
建設技術マネジメント | 土木情報学、建設用ロボット、建設マネジメント、コンサルタント、安全問題研究 |
環境・エネルギー | 環境工学、地球環境、原子力土木、エネルギー |
そのうち、構造、水理、地盤、コンクリートは古くからある伝統的な土木の分野です。
計画、建設マネジメントと環境・エネルギーは比較的新しい分野となります。
これだけ広い分野を取り扱うのも土木工学ならではです。
市民のための工学と言う理由が理解できたと思います。
土木工学について、由来や英語での呼び方などについて解説しました。
土木工学についてちょっとでも興味を持っていただけると嬉しいです。
土木技術は、私たちの生活と密接に関係する施設を造る技術
土木の由来は『淮南子』という本の「築土構木」という言葉からきている
土木工学は「市民のための工学」である
以上、土木工学について解説しました。
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