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N値って何ですか?
N値は地盤の強さを示す指標です。
どうやって求めるんですか?
標準貫入試験をおこないN値を求めるのが一般的です。
・N値ってどうやって求めるんですか?
・N値と換算N値の違いってなに?
・N値と土質定数との関係は?
こんな悩みを解決します。
・N値の概要と求め方
・N値と換算N値の関係
・N値と土質定数の関係
この記事では、N値について解説しています。
これを読み終えれば、N値とはどんなものかや、求め方だけでなく、土質定数との関係や換算N値との関係など体系的に理解できるので、N値について一度覚えたら忘れにくくなります。
執筆者
『つちとき』管理人|元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|1級土木施工管理技士|【経験工種類】道路土工事、トンネル、PC上工、橋梁下部工|書籍『仕組み図解 土木工事が一番わかる』出版
『つちとき』管理人|元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|1級土木施工管理技士|書籍『仕組み図解 土木工事が一番わかる』著者
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また、 CBRについては[CBRとは!?現場CBRと設計CBRと修正CBRの違いを1級土木施工管理技士が徹底解説]で詳しく解説しています。
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N値って地盤の強度を表す値ですよね?
土質を調べる際には必須の値で、標準貫入に試験により求めます
N値とは、地盤の強さの指標となる数字です。
基礎や地盤反力等の設計する際に、必要な土質定数を推定するのに利用します。
建築でも土木でも、構造物を構築する地盤は硬固である必要があります。
基本的に土質の調査と言うのは、目に見える表面だけでは判断できません
そこで地盤の調査を行い、”N値”という数値化された指標を用いることで、客観的に判断できるようになります。
ちなみに、N値は無次元の値であり単位はありません
N値は標準貫入試験やSWS試験 (スウェーデン式サウンディング試験)などの地盤調査によって算出します。
標準貫入試験
測定したい地層や地盤に 63.5kgのおもりをつけた鉄の棒を76cm の高さから自由落下させる試験
30cm 貫入するまでに必要だった打撃の回数がN値です。
50回を上限としてその時の貫入量を測定します。
標準貫入試験は、JIS により試験方法が決められています。
JIS A 1219 土の標準貫入試験方法
ちなみに、N値の「N」とは叩いた回数を意味する 「Number」からきています。
供試体が固いほど叩く回数が多くなり、N値が多くなるので、固い地盤や地層であるといえます。
76cm は股下の高さから落とすと考えると覚えやすいです
地盤調査の方法はN値から求める場合と換算N値から求める場合の2種類あります。
換算N値とは
換算式により、N値と同等として扱う値です。
換算N 値は、標準貫入試験以外の試験(スウェーデン式サウンディング試験)によりN値を推定します。
2020年にJISが改定され現在は、スクリューウエイト貫入試験に名称が変更しています
土質によって異なる換算式を用いて、地盤の強度であるN値を算出します。
スウェーデン式サウンディング試験からN値への換算式
稲田式(「地盤調査の方法と解説」 : 地盤工学会)
砂質土: 換算N 値=2Wsw+0.067Nsw
粘性土換算N 値=3Wsw+0.050Nsw
Wsw: 載荷荷重(kN)
Nsw: SWS 試験における 1.00mあたりの半回転数 (回)
スウェーデン式サウンディング試験は、標準貫入試験に比べて安価で短時間で行うことができます。
試験器具も小さく、こじんまりとした場所で行うことができます。
そのため、 一戸建ての住宅などは換算N値を用いることが多いです。
N値と地耐力はどのような関係があるんですか?
N値を10倍すると、 概算的な地耐力を推定できます。
土質定数というのは、それぞれ調査や試験を行い直接求めます。
しかし、N値を求めることで、他の土質定数を換算式により求めることができます。
N値を求めることができると、換算式を用いることで粘着力cと内部摩擦角度φを求めることができます。
N値と一軸圧縮強さqu(kN/m㎡) | qu=(12.3〜13.1)N | 粘土 |
---|---|---|
qu=5N+40 | 東京の地盤 | |
qu=33N | 洪積粘土 | |
qu=(20〜100)N | 東京湾周辺地盤 | |
qu=50N | 海性粘土 | |
N値と内部摩擦角φ(°) | φ=√(15N)+15 | N≧5 |
φ=√(20N)+15 | ||
φ=0.3N+27 | ||
φ=√(12N)+15 | 土の粒子丸い、粒度一様 | |
φ=√(12N)+20 | 土の粒子丸い、粒度良好 土の粒子角ばっている、粒度一様 | |
φ=√(15N)+25 | 土の粒子角張っている、粒度良好 |
N値から土質定数を求めて、計算を行うことがありますが、あくまで換算式から求めた推定の値です。
実際に試験を行なって直接求めた値より精度は劣ることを念頭に入れてください
実際に地耐力があるかどうかは、平板載荷試験により確認します。
平板載荷試験
地盤に設置した載荷版に反力を介して下向きの荷重をかけることで、載荷盤の沈下量を測定する試験
JGS1521 平板載荷試験
直径30cm の円盤 (載荷盤) を設置して、荷重をかけて沈下量を測定し安全な地盤を判定する試験です。
時間の経過とともに荷重を増やし、強度を測定します。
平板以下試験を行うことで以下の値を求めることができます。
極限支持力 [kN/m2]、地盤反力係数 [Kv]
地耐力(長期許容応力度、 短期許容応力度) [kN/m2]
地耐力の目安は、以下の通りです。
・N値0~3
N値が3以下の同室は、非常に柔らかい地盤で、軟弱地盤として評価されます。
対策としては、良質土への置き換えや地盤改良を行うのが一般的です。
・N値3~10
地盤としては安定していますが、沈下の懸念が生じる地盤です。
工学的な知見に基づき、技術的判断に基づいて地盤改良やなどの対策が必要になります。
地盤沈下や液状化が発生する可能性があるので、注意が必要です。
・N値10~30
基礎地盤としては、概ね良好な地盤といえます。
しかし、20 以下の地盤では土木構造物の基礎地盤としては不安な場合が多く、一般的にはN値が20以上ある土質か、岩盤だと基礎地盤としては望ましい値となります。
・N値30~50
N値が30~50の土質では、土木・建築構造物の基礎地盤として適した地盤であるといえます。
・N値50以上
N値が50以上ある土質であれば、非常に件粉地盤であると判断できます。
超高層マンションなど、大型の構造物でも耐えることができる良好な支持地盤です。
N値について解説しました。
N値とは何かや換算N値、求め方、その他の土質定数との関係や目安が理解できたと思います。
・N値とは標準貫入試験により求めることができる値で、地盤の強度を示す指標
・換算N値は安易的なSWS 試験により求めることができる値
・N値から推定ではあるが土質定数を求めることができる
以上、N値とは?換算N値の違いや求め方、土質定数との関係を解説しました。
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