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路床って何ですか?
路盤より下1m で舗装を支持する地盤です
路盤って何ですか?
路床の上に設けた部分でアスファルトやコンクリート版の下の部分です
・路床と路盤って何が違うの?
・路床の管理方法はどんな決まりがあるの?
・路盤の管理方法はどんなきまりがあるの?
こんな悩みを解決します。
・路床の材料や施工方法、管理項目
・路盤の材料や施工方法、管理項目
この記事では、路床と路盤について材料や施工方法など詳しく解説しています。
これを読み終えれば、路床と路盤についてそれぞれ人に教えることができるくらいの知識がつきます。
執筆者
『つちとき』管理人|元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|1級土木施工管理技士|書籍『仕組み図解 土木工事が一番わかる』著者
『つちとき』管理人|元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|1級土木施工管理技士|【経験工種類】道路土工事、トンネル、PC上工、橋梁下部工|書籍『仕組み図解 土木工事が一番わかる』出版
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路床の役割って何ですか?
走行する車両の荷重を支持するのが路床の役割です
路床とは路盤の下1mの範囲で、道路を走行する車両の荷重を支持する役割があります。
路床
舗装を支持している地盤のうち、路盤の下面から約1mの部分
(社)日本道路協会 「アスファルト舗装要綱』 P281
切土の場合は、掘削した仕上がりの面から1m下の部分です。
仕上がり面より1m下の部分は、地盤を乱さないように締固めます。
路床は舗装から伝わってきた荷重を支持する役割があり、道路において大切な部分になります。
アスファルト舗装に発生するひび割れの原因は路床の支持力不足ということが多いです。
路床に使用する材料や、 施工手順を詳しく解説します。
路床には舗装から伝わる荷重を支持する大切な役割があり、路床の施工後に求められる条件を満たすことができる材料を使用して施工を行います。
実際に、NEXCOであれば、
上部路床のたわみ量が5mm 以下
修正CBRが10%以上
と土工施工管理要領で定められています。
そのため、路床で使用する材料は路体に比べて良質な土を使用します。
路床盛土に適した材料
礫
砂質度
路床盛土に使用できる材料
礫質土
粘性土
火山灰質粘性土
※(社団法人)日本道路協会『土工施工管理要領』
一層の仕上がり厚みが20cm以下で、盛土材料の最大粒径は10cm以下が一般的です。
切土部路床
地盤を掘削し整形し、 締固めて仕上げる
とくに、 施工基面の支持力を低下させないように、 整形して固めます。
切土部の路床の場合でも表面から30cm 程度の木や根など、路床の支持力に悪影響を与えるものは取り除きましょう
盛土部路床
使用する盛土材の性質に留意して、敷き均し締固めて仕上げる
盛土部の路床は路体盛土と同じように施工を行います。
ダンプトラック等で盛土材料を運搬し、ブルドーザーやバックホウ等で一定の厚さに敷き均し、ローラなどの機械で固めます。
1層の仕上がり厚さは、20cm以下です。
盛土路床の場合、施工した路床が所定の支持力を発揮できるように、品質管理を行います。
日常的に行う品質管理は以下のとおりです。
路床の品質管理
・締固め度
・空気間隙率
土質の区分によって、管理する項目が異なります。
管理基準 | 管理基準 | |
---|---|---|
土質区分 | 締固め度Dc(%) | 空気間隙率Va(%) |
粘性土 | – | 8以下 |
砂質土 | 95以上(A、B法) 90以上(C、D、E法) | – |
現場密度(%)=現場の盛土を行った場合の密度÷室内試験により求めた最大乾燥密度
現場密度が所定の締固め度を満たしていることを確認しながら施工を行っていきます。
土の締固めの品質管理については、[土の締固めとは!?使用機械や締固まる理由を1級土木施工管理技士が徹底解説!]で詳しく解説しています。
✅土の締固めの原理を解説してます
効果的に締め固める方法や、機械の選定方法も詳しく紹介しているので、土の締固めに関係する工事に携わっている方に関係している方にオススメの記事です。
関連記事 土の締固めとは!?使用機械や締固まる理由を1級土木施工管理技士が徹底解説!
そのほかの試験項目として、平板載荷試験や現場CBRにより支持力の測定や、プルフローリング試験により路床の仕上げ面を確認します。
現在の道路における舗装の設計では、Ta法で行います。
Ta法で舗装構成を決めるには、路床の支持力が大切な要素です。
路床の支持力は設計 CBRから求めます
そのため、想定している路床の設計 CBRを満足するような材料や締固め方法を選択するのです。
設計 CBR を満たすことができないと、せっかく構築した路床もやり直しになってしまう恐れがあります
ちなみに、路床の設計 CBRが3未満の場合、軟弱地盤として扱います。
置き換えや安定処理により、路床の支持力を上げる処置をするのが一般的です。
路盤の役割って何ですか?
交通荷重を分散させて路床に伝える役割があります
路盤とは、舗装構造の中で表層や基層から伝えられた交通荷重を分散して路床に伝えます。
路盤は上層路盤と下層路盤に分類できて、砕石や粒度調整材、瀝青安定処理材料 セメント定処理材料などを使用するのが一般的です。
路盤
路床の上に設けた、アスファルト混合物やセメントコンクリート版からの荷重を分散させて路床に伝える役割を果たす層
(社)日本道路協会 『アスファルト舗装要綱』 P281
ここでは、路盤の役割や施工手順について詳しく解説します。
路盤の役割は、上部の表層などから伝えられる荷重をさらに分散して路床へ伝達すること。
しかし、路床の上にいきなり強度の大きい材料を設けても機能を発揮できないだけでなく、不経済な構造になります。
そのため、通常は上層路盤と下層路盤にわけて材料や工法を変えるのが一般的です
下層路盤である程度の支持力を確保し、その上に強度のある材料を施工することで、所定の支持力を発揮できます。
路盤の材料は一般的に現場近くで入手しやすいものを活用します。
一般的に路盤に活用する材料を、 下層路盤と上層路盤に分けて解説しますね。
下層路盤の材料
・クラッシャラン
・鉄鋼スラグ
・砂
・セメント安定処理
・石灰安定処理
最大粒径50mm以下とすることが望ましいとされています
上層路盤
・瀝青安定処理
・セメント・瀝青安定処理
・セメント安定処理
・石灰安定処理
・粒度調整砕石・粒度調整鉄鋼スラグ
・水硬性粒度調整鉄鋼スラグ
下層路盤には一般的に施工の現場近くで手に入る クラッシャランなどの粒状路盤材、上層路盤には粒度調整砕石や、セメントや石灰などの安定処理が一般的です。
施工についても、 下層路盤と上層路盤の2つに分けて解説します。
下層路盤
市町村道や、 都道府県道で一般的に用いられる粒度調整路盤について解説します。
粒状路盤の施工
一層の仕上がり厚みは20cm以下で、モーターグレーダなどで敷き均します。
転圧は、一般的に10~12tのロードローラと8~20t のタイヤローラを使用。
同等の振動ローラでも可です
締固後の密度を確保するため、最適含水比に近づけるように 散水または曝気を行い含水比を調整します。
上層路盤
一般的に用いられる粒状調整路盤やセメント、石灰安定処理路盤について解説します。
粒度調整路盤
一層の仕上がり厚は15cm 以下を標準で、振動ローラを使用する場合は20cmが上限。
転圧については、 下層路盤と同じ。
セメント、石灰安定処理路盤
一層の仕上がり厚は10~20cmが標準で、振動ローラを使用する場合は25cmが上限。
混合が終わったら、モーターグレーダで敷き均し、タイヤローラで軽く締め固める。
舗装用のローラを2種類用いて転圧を行い、 所定の締固め度になるまで転圧をおこなう。
石灰安定処理路盤の場合は、 締固めは最適含水比よりやや湿潤側で行います。
セメント、石灰安定処理路盤のどちらも基本的には施工後、 交通開放して大丈夫です
また、路盤の施工が終わったら、 プライムコートを施工します。
プライムコート
道路の舗装工事で防水を目的として路盤やコンクリートなどに行うコーティング作業
粒状路盤やセメント安定処理路盤等の上層路盤の養生用に瀝青材料を散布します。
アスファルト舗装の基層や中間層、瀝青安定処理以外の舗装に対して適応する工法です。
アスファルトや瀝青安定処理同士の接着はタックコートの施工になります。
なお、プライムコートやタックコートの施工について詳しく知りたい方は、[プライムコートとタックコートの違いとは?]を参考にしてください。
4分程度でサクッと読めるので、不安な方は確認してみることをおすすめします。
✅プライムコートとタックコートについて詳しく解説しています
プライムコートやタックコートの役割や、散布量、施工上の注意点について解説しているので、自分の知識に少し不安な方は4分程度で読めるのでサクッと学びましょう。
関連記事 プライムコートとタックコートの違いとは?
各発注者の仕様書や、施工管理基準に基づいた管理が必要です。
出来形
下層基盤の測定項目
・基準高さ
・幅
・厚み
頻度については、40m~80mが一般的です。
上層路盤の測定項目
・幅
・厚み
上層路盤は、 基準高さ(標高)での管理を行わないのが一般的です。
国土交通省の施工管理基準でも想定項目にはなっていません
また、近年では出来形の測定に対して、3次元データにより測定することもできます。
品質管理
面積に応じて締固め度の管理として密度試験を行います。
試験の頻度と基準は、 1,000㎡で締固め度 93%程度が一般的です
締固め度については、路床と同じように以下の方法で試験を行うのが一般的です。
締固め度の測定方法
・砂置換法
・RI法
また、 下層路盤については路床と同じようにプルフローリングを行うのが一般的です。
ブルフローリングを行うことで、異常個所を発見できるので有効な手法になります。また、路盤の施工を行っていくうえで、最後に行うのが不陸整正です。
[不陸整正とは?施工方法や補足材について解説!]という記事で不陸整正について、概要をわかりやすく解説しています。
✅不陸整正の施工方法や使用機械を解説しています
不陸整正とはどんな作業で、どんな施工手順でおこなうのかだけでなく、「なぜ不陸整正が必要なのか?」についても詳しく解説しているので、4分程度で読める記事をサクッと学んでみてはいかがでしょうか?
路盤材として材料の良否を定める指標が修正CBR です。
修正CBR
路盤材料や盛土材料の品質基準の指標
JIS A 1211 に示す方法に準じて3層各92回突き固めたときと、その材料の最大乾燥密度の95%に相当するCBR
(社)日本道路協会が発行する 「舗装設計便覧」では、以下のとおり定められています。
材料・工法 | 品質規定 | |
---|---|---|
上層路盤 | 瀝青安定処理 | 加熱:安定度3.43kN以上 常温:安定度2.45kN以上 |
セメント・瀝青安定処理 | 一軸圧縮強さ(σ7):1.5~2.9MPa 一次変位量(σ7):5~301/100cm 残留強度率(σ7):65%以上 | |
セメント安定処理 | 一軸圧縮強さ(σ7):2.9MPa以上 | |
石灰安定処理 | 一軸圧縮強さ(σ10):0.98MPa以上 | |
粒度調整砕石・粒度調整鉄鋼スラグ | 修正CBR80以上 | |
水硬性粒度調整鉄鋼スラグ | 修正CBR80以上 一軸圧縮強さ(σ14):1.2MPa以上 |
材料・工法 | 品質規定 | |
---|---|---|
下層路盤 | クラッシャラン・鉄鋼スラグ・砂など | 修正CBR20以上 |
セメント安定処理 | 一軸圧縮強さ(σ7):0.98MPa以上 | |
石灰安定処理 | 一軸圧縮強さ(σ10):0.70MPa以上 |
下層路盤として多く利用されるクラッシャランでは修正CBR20以上、上層路盤として活用される粒度調整材料は修正CBR80以上です。
設計する際には、この修正CBRを満たす材料を使用することが前提としています。
路盤として規格に合った材料を使用するために、事前にしっかりと材料の基準を確認しましょう。
なお、CBRについて詳しく知りたい方は、[CBRとは!?現場CBRと設計CBRと修正CBRの違いを1級土木施工管理技士が徹底解説]で詳しく解説しています。
139,453人が読んだ人気の記事 (2023年7月) です。土木技術者にとっては常識な内容なので、一読してみてはいかがでしょうか?
✅CBR試験と設計CBRと修正CBRについて解説してます
CBRとはどんな意味か、どんな試験をやってどうやって求めるのか、詳しく解説しているので他の人に聞かれて説明できない方はサクッと学んでみて下さい。
関連記事 CBRとは!?現場CBRと設計CBRと修正CBRの違いを1級土木施工管理技士が徹底解説
路床と路盤について解説しました。
道路における基本の構造で、どんな違いがあるのか理解できたと思います。
・路床は路盤より1m下の範囲で、走行する車両の荷重を支持する
・路床の締固め度は締固め度Dc(%)と、空気間隙率Va(%)で管理
・路盤は下層路盤と上層路盤に分けられ、それぞれ使用する材料や工法が異なる
・路盤の材料に使用していいのかどうかの判断指標が修正CBR
以上、路床と路盤について解説しました。
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