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1級土木施工管理技士の第二次検定まで
1級土木施工管理技士の
第二次検定まで
『掘削』と『床掘り』ってなにが違うんですか?
ポイントは2つで、1つ目は埋め戻しが発生するか否か。
じゃ、2つ目は!?
最終的な工事目的の施工基面より”上”か”下”かです。
こんな悩みを解説します。
『掘削』と『床掘り』の違いについて
『掘削』と『床掘り』のそれぞれの作業について
『掘削』と『床掘り』で発生する建設発生土について
この記事では、掘削と床掘りの違いを解説しています。
読み終えれば、掘削がどんな作業で床掘りがどんな作業で、両者の作業の違いがわかります。
執筆者
『つちとき』管理人|元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|1級土木施工管理技士|書籍『仕組み図解 土木工事が一番わかる』著者
『つちとき』管理人|元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|1級土木施工管理技士|【経験工種類】道路土工事、トンネル、PC上工、橋梁下部工|書籍『仕組み図解 土木工事が一番わかる』出版
1級土木施工管理技士が、土木の基本である「掘削」と「床掘」それぞれの作業とそれぞれの違いについて解説します。
なお、YouTubeでも土木工学や土木施工管理技士に関する情報を発信しています。
YouTube
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また、法面の安定勾配については[法面の安定勾配とは!?5秒で解決!]で詳しく解説しています。
✅切土・盛土の安全な法面の安定勾配について紹介しています。
公益社団法人日本道路協会の発行する書籍および、安衛則の情報を元に安全な法面勾配について解説しています。
関連記事 法面の安定勾配とは!?5秒で解決!
『掘削』と『床掘り』って何が違うの?
ポイントは二つで「施工基面より上か下か」と「埋め戻しがあるかないか」です。
掘削とは、現地盤線から施工基面までの土砂等を掘り下げる箇所であり、「埋戻し」を伴わない箇所である。
床掘りは、施工基面より下の土砂等を掘り下げる箇所であり、「埋戻し」を伴う施工です。
施工基面とは:設計図書で示す基準となる高さのこと。今回の場合は土工事の仕上げ高さをいいます。
掘削と床掘はどちらも「土砂などを掘り下げる行為」ですが明確な違いがあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
まずは掘削について、みていきましょう。
『掘削』とは現地地盤線から施工基面まで掘り下げる作業のこと。
掘削の対象範囲は上の図で言うところの、”赤い斜線”で示した部分になります。
掘削
「施工基面より上」で「”埋め戻し”を伴わない」作業
なお、埋戻しについて、[【決定版】埋め戻しとは!?基準や材料、作業手順を図解入りで徹底解説]の記事で詳しく解説しています。
✅埋め戻しの材料や施工手順、注意点を解説
関連記事 【決定版】埋め戻しとは!?基準や材料、作業手順を図解入りで徹底解説
次には床掘りについてみていきましょう。
『床掘』とは構造物の設置のため、施工基面より下を掘り下げる行為のこと。
現地地盤を掘削で掘り下げて施工基面から、構造物の設置のために掘り下げる箇所を”赤い斜線”で示しました。
施工基面より掘り下げるため、”床掘り”は埋め戻しを伴う作業になります。
施工基面より掘り下げた後は、用排水構造などを設置します。
構造物を設置する際には、作業のスペースを確保するには、構造物のスペースだけでは不十分です。
作業を行うための余裕幅として、余分に掘削する必要があります。
なお、余裕幅をいくつとればいいのかは条件によって異なりますが、[床掘りの余裕幅とは?20cm?30cm?【基本は50cmでOK】]で詳しく解説しています。
✅床掘りの余裕幅について解説
掘削の条件によって異なる余裕幅と、勾配についても解説してます
関連記事 床掘りの余裕幅とは?20cm?30cm?【基本は50cmでOK】
さらに、余裕幅などの余掘り部分を埋めるために、必然的に埋戻しの作業が発生するという手間が発生するのです。
床掘
「施工基面より下」で「”埋め戻し”を伴う」作業
ちなみに、埋め戻し作業に使用する土は、「地山の状態」と、「締め固めた状態」では、体積が変化します。
そのため、土の変化率CとLを考慮した計算が必要です。
土量の変化率を考慮しないと、土が不足してしまい工事が止まってしまうなんて事態になりかねません
土の変化率については、[土量の変化率とは?ほぐし率Lや締固め率Cを1級土木施工管理技士が徹底解説]で詳しく解説してます。
計算例題を交えてわかりやすく解説しているので、土量の変化率について詳しく知りたい方はぜひチェックしてください。
✅ほぐし率Lと締固め率Cについて解説
変化率の注意点や簡単な計算問題も記載してます。土木施工管理技士の試験にも出題されるので、受験を考えている人にはおすすめの記事です。
関連記事 土量の変化率とは?ほぐし率Lや締固め率Cを1級土木施工管理技士が徹底解説
床掘りにより発生する土砂についてはヤード内に仮置きしておき、可能な限り埋戻しや盛土材として使用することが望ましいとされています。
建設発生土は、国土交通省の『発生土利用基準について』という通達で、第1種~第4種建設発生土の区分が規定されています。
区分 | コーン指数 | |
---|---|---|
第1種建設発生土 | 砂、礫及びこれらに準ずるもの | |
第2種建設発生土 | 砂質土、礫質土及びこれらに準ずるもの | 800以上 |
第3種建設発生土 | 通常の施工性が確保される粘性土及び これに準ずるもの | 400以上 |
第4種建設発生土 | 粘性土及びこれに準ずるもの | 200以上 |
持続可能な社会の実現のためには、建設発生土の削減が課題となっています。
建設業の産業廃棄物は全産業の約2割を占めています。
平成30年度の建設発生土搬出量は1億3263万m3に対して、平成24年度は1億4079万m3と5.85%減のほぼ横ばいです。
調査年度 | 搬出量 | 工事間利用 | 土質改良プラント | 内陸受入地 |
---|---|---|---|---|
平成24年度 | 140,79 | 4,323 | 706 | 9,042 |
平成30年度 | 13,263 | 3,484 | 383 | 9,396 |
増減量(B)ー(A) | -816 | -847 | -323 | 354 |
増減率(B)/(A) | -5.8% | -19.6% | -45.8% | 3.9% |
持続可能な社会の実現のためには、今後も廃棄物を減らす取り組みが必要になります。
掘削と床掘りのそれぞれの作業の内容と違いについて解説しました。
建設発生土は毎年、搬出量が使用量を上回っている状況です。
未来の子供達のためにも、建設発生土の再利用に努めていきたいですね。
以上、構造物の掘削が生じる土工事では必須な掘削と床掘りについて解説しました。
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コメント一覧 (1件)
つちとき管理人
ぜねた 様
エディトリアルハウスの石川と申します。
突然にメールをお送りする無礼をお許しください。
弊社は、株式会社技術評論社と出版物の企画編集に関しまして、
業務委託をいただいている編集プロダクションに存じます。
早速に存じますが、現在、株式会社技術評論社におきまして、
「しくみ図解:土木工事が一番わかる」の出版を企画いたしております。
https://gihyo.jp/book
https://gihyo.jp/book/series?s=しくみ図解
つきましては、ぜねた様に本企画のご執筆をいただきたく、
ご検討をいただけますれば幸甚に存じます。
ご参考までに下記の資料をお送りいたします。
該当するURLよりダウンロードをお願いいたします。
1)「しくみ図解:土木工事が一番わかる」出版企画書
https://firestorage.jp/download/7a23def2decfd91cbbfbe5881078b6169c3d06db
2)著作物利用許諾契約書
https://firestorage.jp/download/a0ac5fa20e950a9a27882e9c422a98b56cd5a75d
何卒、よろしくお願い申し上げます。
追伸 本件につきましては、自費出版等の勧誘ではございません。
弊社のホームページが自費出版向けになっていることから
誤解される方がおられます。
—————————————————–
石川 健 / Takeshi Ishikawa
株式会社エディトリアルハウス
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