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ぜねた
元ゼネコンマン/1級土木施工管理技士
元準大手ゼネコン勤務の土木技術者。
一級土木施工管理技士。
ゼネコン時代は安全を第一に
現場を走り回ってました。
現場で学んだ知識や土木に関する知識を
発信しています。
技術士の資格取得を目指して現在勉強中。
【携わった工種】
道路土工、トンネル、PC上部工、橋梁下部工事
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床掘りと掘削の違いとは?元ゼネコンマンが徹底解説!

若手技術者

『掘削』と『床掘り』ってなにが違うんですか?

ぜねた

ポイントは2つで、1つ目は埋め戻しが発生するか否か。

若手技術者

じゃ、2つ目は!?

ぜねた

最終的な工事目的の施工基面より”上”か”下”かです。

  • 掘削って何?
  • 床掘りって何?
  • 掘削と床掘りって何が違うの?

こんな悩みを解説します。

本記事の内容

『掘削』と『床掘り』の違いについて

『掘削』と『床掘り』のそれぞれの作業について

『掘削』と『床掘り』で発生する建設発生土について

この記事では、掘削と床掘の違いを解説しています。

読み終えれば、掘削がどんな作業で床掘りがどんな作業で、両者の作業の違いがわかります。

執筆者

つちとき管理人 元準大手ゼネコン勤務の土木技術者 1級土木施工管理技士
ぜねた(@GenetaCivil)

1級土木施工管理技士で元ゼネコンマンが土木の基本である掘削と床掘のそれぞれの作業とそれぞれの違いについて解説します。

なお、法面の安定勾配については[法面の安定勾配とは!?5秒で解決!]で詳しく解説しています。

目次

掘削と床掘の違い

掘削と床掘の違い
若手技術者

『掘削』と『床掘り』って何が違うの?

ぜねた

ポイントは二つで「施工基面より上か下か」と「埋め戻しがあるかないか」です。

掘削とは、現地盤線から施工基面までの土砂等を掘り下げる箇所であり、「埋戻し」を伴わない箇所である。

掘削と床掘はどちらも「土砂などを掘り下げる行為」ですが明確な違いがあります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

掘削と床掘の違い①掘削

掘削と床掘の違い①掘削

まずは掘削について、みていきましょう。

掘削

『掘削』とは現地地盤線から施工基面まで掘り下げる作業のこと。

掘削の対象範囲は上の図で言うところの”赤い斜線”で示した部分になります。

「施工基面より上」で「”埋め戻し”を伴わない」作業

掘削と床掘の違い②床掘

掘削と床掘の違い②床掘

次には床掘りについてみていきましょう。

床掘り

『床掘』とは施工基面から構造物の設置のために掘り下げる行為のこと。

現地地盤を掘削で掘り下げて施工基面から、構造物の設置のために掘り下げる箇所を”赤い斜線”で示しました。

施工基面より掘り下げるため、”床掘り”は埋め戻しを伴う作業になります。

施工基面より掘り下げた後、構造物を設置後必然的に埋戻しの作業が発生するんです。

「施工基面より下」で「”埋め戻し”を伴う」作業

掘削と床掘で発生する建設発生土の利用基準

掘削と床掘で発生する建設発生土の利用基準

床掘りにより発生する土砂についてはヤード内に仮置きしておき、可能な限り埋戻しや盛土材として使用することが望ましいとされています。

建設発生土は、国土交通省の『発生土利用基準について』という通達で、第1種~第4種建設発生土の区分が規定されています。

区分コーン指数
第1種建設発生土砂、礫及びこれらに準ずるもの
第2種建設発生土砂質土、礫質土及びこれらに準ずるもの800以上
第3種建設発生土通常の施工性が確保される粘性土及び
これに準ずるもの
400以上
第4種建設発生土粘性土及びこれに準ずるもの200以上

建設発生土の抑制!持続可能な社会の実現のために

建設発生土の抑制!持続可能な社会の実現のために

持続可能な社会の実現のためには、建設発生土の削減が課題となっています。

建設業の産業廃棄物は全産業の約2割を占めています。

平成30年度の建設発生土搬出量は1億3263万m3に対して、平成24年度は1億4079万m3と5.85%減のほぼ横ばいです。

調査年度搬出量工事間利用土質改良プラント内陸受入地
平成24年度140,794,3237069,042
平成30年度13,2633,4843839,396
増減量(B)ー(A)
-816-847-323354
増減率(B)/(A)-5.8%-19.6%-45.8%3.9%
平成30年度建設副産物実態調査(確定値)参考資料『建設発生土の搬出状況』

持続可能な社会の実現のためには、今後も廃棄物を減らす取り組みが必要になります。

掘削と床掘りの違い【まとめ】

掘削と床掘りのそれぞれの作業の内容と違いについて解説しました。

建設発生土は毎年、搬出量が使用量を上回っている状況です。

未来の子供達のためにも、建設発生土の再利用に努めていきたいですね。

掘削と床掘りの違い
  • 掘削の目的は、現地盤線まで掘り下げること。
  • 床掘りの目的は、施工基面から構造物の設置のために掘り下げること。
  • 掘削は埋戻しが伴いませんが、床掘りは埋戻しが伴います。

以上、構造物の掘削が生じる土工事では必須な掘削と床掘りについて解説しました。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • つちとき管理人
    ぜねた 様

    エディトリアルハウスの石川と申します。
    突然にメールをお送りする無礼をお許しください。

    弊社は、株式会社技術評論社と出版物の企画編集に関しまして、
    業務委託をいただいている編集プロダクションに存じます。

    早速に存じますが、現在、株式会社技術評論社におきまして、
    「しくみ図解:土木工事が一番わかる」の出版を企画いたしております。

    https://gihyo.jp/book
    https://gihyo.jp/book/series?s=しくみ図解

    つきましては、ぜねた様に本企画のご執筆をいただきたく、
    ご検討をいただけますれば幸甚に存じます。

    ご参考までに下記の資料をお送りいたします。
    該当するURLよりダウンロードをお願いいたします。

    1)「しくみ図解:土木工事が一番わかる」出版企画書
    https://firestorage.jp/download/7a23def2decfd91cbbfbe5881078b6169c3d06db

    2)著作物利用許諾契約書
    https://firestorage.jp/download/a0ac5fa20e950a9a27882e9c422a98b56cd5a75d

    何卒、よろしくお願い申し上げます。

    追伸 本件につきましては、自費出版等の勧誘ではございません。
    弊社のホームページが自費出版向けになっていることから
    誤解される方がおられます。

    —————————————————–
    石川 健 / Takeshi Ishikawa
    株式会社エディトリアルハウス
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